四国南西部のツーリング(前半)

職場の友人から愛媛県南予に入江に面した急斜面に石垣が整然と積み上げられた集落があり、とてもよさそうな場所なので行ってみようといわれ調べてみると、愛媛県高知県境に接する愛媛県南宇和郡愛南町に「石垣の里」という観光地がありました。

愛南町は以前妻と四国八十八か所巡りをした際に宿泊した温泉宿があったのでそこに一泊し、同じ町内に紫電改の実機を展示した「紫電改展示館」という施設があり立寄ってみることにしました。友人の一人が足摺岬に行ったことがないというので、翌日は足摺岬まで足を伸ばします。

昼食は土佐佐賀にある「黒潮一番館」でわら焼きカツオのたたきをいただき、夕食は愛南町名物の「びやびやかつお」を、翌日の昼食は土佐清水の「足摺黒潮市場」で「清水サバ」をいただくことにしました。

NEXCO西日本が実施しているETC二輪車限定のツーリングプラン「香川・徳島・高知コース」が2日で3,100円とお得なうえ、宿泊代金も愛媛県の全国旅行支援「みきゃん旅割」で割り引かれたうえ、さらに一人2,000円のクーポン券も付いて超お得です!

が……

前日熱がでたと一人から連絡が入り急遽キャンセル、二人で出掛けることになりました。

今回「四国南西部のツーリング」として、前半と後半の二部構成にしました。

まずは前編から……

 

6時30分自宅を出発し、児島ICから瀬戸道に乗ります。

 

下津井大橋を渡ります。

この吊橋が岡山県側からの最初の橋梁ですが、この橋の中間地点が岡山県香川県の県境になります。

 

今回も与島PAで待ち合わせです。

 

7時45分に待ち合わせですが、多少早く7時15分に与島に到着しました。友人が来るまで時間があるのでゆっくりとモクモクタイムです。

7時半ごろ友人から少し遅れるとのラインが入り、PA内を散策することにしました。

 

与島PAの展望台から眺めた南北備讃瀬戸大橋です。

8時15分頃友人が到着、二人でモクモクタイム後インカムを接続し与島PAを出発します。

まず向かった先は……

 

与島PAから20分足らずで「がもううどん」に到着です。

ここで朝食をいただきます。

 

既に並ばれていますが、想定範囲内です。

 

並ぶこと5分ほど、入口までやってきました。

 

私は特大(3玉)そのままをオーダー、出来立てを器に盛っていただきます。

 

生玉子や揚げ、各種天ぷらが並んでいますが、私は腹八分目に抑えるため今回はスルーします。

 

自分で温かい出汁をかけ、ねぎをトッピングします。

 

「大盛そのまま」の出来上がり! 

やはり本場の讃岐うどん、これで380円と超安い!

 

友人は小に揚げのトッピング、これで300円(うどんの小180円+揚げ120円)。

久しぶりのがもうのうどんにお腹も大満足です。

国道11号線を走り、坂出ICから高松道に乗ります。

 

坂出JCTから高松道で松山高知方面に向かいます。

 

香川県から愛媛県に入り、川之江JCT高知道に乗り換えます。

 

川之江JCT徳島道と別れます。

 

高知道笹ヶ峰トンネルを抜け、愛媛県から高知県に入った最初の立川PAで休憩します。

香川県高知県は県境が接していないため、愛媛県徳島県を一度走らなければなりません。

 

売店では「いのししコロッケ」や「いのししフランク」などが販売されていて、とても美味しそうですが、さすがに入りそうにありません……

 

喫煙場所の近くにあったモミジの新緑がとても綺麗です。

 

木蓮の花も咲いていました。

しっかりとモクモクタイムを終え出発します。

 

高知ICを通過し、仁淀川ブルーと言われる仁淀川を渡ります。

仁淀川は西日本の最高峰石鎚山が源流で、124kmの長い旅を経て太平洋へ注ぐ紺碧の流れと謳われているようです。

 

土佐ICを通過し、須崎東本線料金所で清算します。ここから以西は無料の高速区間が断続的に続きます。

 

須崎西ICで一度流出し「道の駅 かわうその里」でモクモクタイムです。今回は二人とも愛煙家なので遠慮なくモクモクタイムができます。

インカムでおしゃべりしながらの走行なので、話が纏まればすぐに対応することができとても便利です。

 

店内に入るとさすが高知、芋けんぴが沢山積まれています。

 

須崎は鍋焼きラーメンも有名だそうで、須崎市内には「鍋焼きラーメン」がいただける店舗が40軒ほどあるそうです。専門店をはじめ食堂や居酒屋など手軽に昼夜を問わずいただけるようなので、また機会を作って訪れてみたいと思います。

 

須崎西ICで高知道流入します。

 

終点の四万十町中央ICで一度国道56号線に流出します。

 

中土佐町久礼と四万十町床鍋の間にあるクネクネ峠の七子峠を一気に抜け四万十町に出てきました。

 

窪川市街地を抜け四万十西ICから高知道に乗ります。

 

区間だけなのでいくつかのトンネルを抜けるとすぐに終点です。

 

片坂峠を一気に超え幡多郡黒潮町に出てきました。

 

今日昼食をいただく「黒潮一番館」(幡多郡黒潮町佐賀)に到着しました。

ここで楽しみにしていた「わら焼きカツオのたたき」をいただく予定でしたが……

 

何と今日は定休日でした……

何とも事前調査不足で大失敗です。

わら焼きカツオのたたきを楽しみにしていただけにショックがとても大きです。

 

仕方がないので先に進みます。

土佐佐賀から国道56号線は海岸沿いを走ります。

 

前方に足摺岬が見えてきました。

 

黒潮一番館」から15分ほど走ると「道の駅ビオスおおがた」の案内板が見えてきたので立ち寄ってみることにします。

 

「道のビオス おおがた」(幡多郡黒潮町浮鞭《うきぶち》)に到着しました。

 

 

入口にはメニュー看版が置かれていました。

 

入口脇にある「ひなたや直売所」には高知県の土産や特産物の他に地元でとれた土佐文旦などが所狭しと並べられています。

 

店内の奥には「ひなたや食堂」という食事ができる場所があったので、ここで昼食をいただくことにしました。

 

暖簾をくぐると券売機が置かれていて、私はお勧めという「ジローらーめん」(950円)をいただいてみることにします。

 

出てきました「ジローらーめん」です。

 

このラーメンは高知の地鶏土佐ジローと天日塩の鶏清湯スープを使用しているそうで、ほのかな甘みを感じ、コクがあるのにあっさりとした味わいのとても美味しいスープです。

 

麺は中太のストレート麺、スープとのマッチングもよく、とても美味しくいただくことができました。

ごちそうさまでした。

 

お腹も落ち着き、先に進みます。

 

中村市街地の四万十ICから中村宿毛道路に乗りました。

しかし四万十町四万十市と隣接して同じような名前の市町があるのも困惑しそうで困ります。

窪川町や中村市ではダメなのでしょうか……

余談になりますが、高知県には土佐郡土佐町と土佐市という市町も存在していますが「四万十」や「土佐」はやはり知名度が高いからなのでしょうか?

 

四万十川を渡ります。

四万十川は全長196km、四国内では最長の川だそうで「日本最後の清流」ともいわれているようです。

 

四万十ICから20分ほどで終点の宿毛和田ICに到着しました。

この先国道56号線宿毛市街地を抜け高知県から愛媛県に入ります。

 

正木トンネルの手前にある増田川が高知県愛媛県の県境です。

 

高知県境から15分ほどで愛南町御荘市街地にやってました。

この交差点を左折し県道34号線で「紫電改展示館」や「石垣の里」のある船越半島に入ります。

 

御荘市街地から5分ほどで馬瀬山公園山頂付近にある「紫電改展示館」(愛媛県南宇和郡愛南町御荘平城) に到着しました。

 

館内に入ります。

 

紫電改零戦に代わる機体として終戦間近に開発された旧帝国海軍の戦闘機で、最も優れた戦闘機ともいわれていたようです。

この紫電改は日本で唯一現存する機体だそうで、1978年(昭和53年)に久良湾の海底で発見され、引き上げられた後1980年(昭和55年)にオープンしたこの場所に恒久平和のシンボルとして展示されたようです。

 

プロペラが変な形に……

スタッフの方にプロペラの曲がりについて伺ったところ、着水する前にエンジンパワーが絞られ推力が発生しない状態だとプロペラは回転していても機体にも推力がない状態で水面にプロペラの先が当たると内側に曲がるそうです。

パイロットが薄れゆく意識のなかで懸命に体制を保ちながら着水しようとしたことが伺え、墜落ではなく見事な着水だったのではないかと教示いただきました。

 

展示されていた「天山艦上攻撃機のプロペラ」です。

2枚のプロペラが前方へ曲がっていますが、エンジンにパワーをかけた状態で推進力があった場合、同じように着水してもこのようにプロペラは前方に曲がるそうです。

 

速度を測定するビトー管(手前)と20mm機関砲(奥)です。

 

不時着時の姿を残こすように復元されたそうで、作業は当時紫電改を製造していた川西航空機の後身である新明和工業の協力会社が担当されたそうです。

 

翼燃料タンク、潤滑油タンク、機体の旋回性能を上げるため両翼に取付けられていた空戦フラップの部品なども展示されています。

 

胴燃料タンクと翼燃料タンク、これらはゴム被覆加工された防弾対策もそもまま残されていて、自動消火装置も取付けられていたようです。

零戦にはこのような人命を重視した設計思想はなく、紫電改から改善されたようです。

 

エレベーターやラダーは骨格がそのまま残されています。

 

紫電改零戦の弱点であった防弾装備を見直し、操縦席前方に厚さ20 mmの硬化ガラス3枚を重ねた防弾ガラスや、主翼や胴体内にある燃料タンクも防弾タンクに、さらに自動消火装置なども装備し人命重視の設計が行なわれたそうです。


紫電改紫電、343航空隊に関する資料なども展示されていて、特に紫電改については主要諸元などの資料も沢山展示されていましたが展示されている資料などは撮影することができませんでした。

 

外に出ると正面に「宇和海展望タワー」がそびえ立っていますが、2019年(令和元年)から運休中だそうです。

 

紫電改展示館」前からは久良湾の展望が開けます。

紫電改が長く水中に眠っていた久良湾を見下ろせるこの場所に建てられたようです。

 

バイクに戻り先に進みます。

 

県道34号線は愛媛県道路公社が管理していた旧西海有料道路ですが、2006年(平成18年)に無料開放された道路です。

 

足摺宇和海国立公園の海岸線が見えてきました。

 

愛南町御荘の国道56号交点から半島の北側を回ってきた県道294号線との交差点に出てきました。

前方に「西海観光船」乗り場の案内看板がありました。帰りに時間があれば乗船してみたいと思います。

 

紫電改展示館」から15分ほどで「石垣の里」(南宇和郡愛南町外浦)に到着しました。

 

駐車場付近から見上げると、入江に面した急峻な斜面には軒下近くまで石垣で囲まれた家々が立ち並らんでいます。

 

石垣の上には子どもたちが描いた石が並べられていました。

 

集落のメインストリートの坂道を登っていきます。

 

石垣沿いの家の入口に花が咲いていました。

 

水路を挟んで左右に歩道が整備されています。

 

メイン歩道から脇に入る階段沿いには石垣が高く積み上げられた家々が見えます。

 

庭からは花越しに半島北側の海に浮かぶ養殖筏が見えています。

 

夏この庭で潮風を感じながらビールの飲むと最高かも!

 

さらに登っていきます。

 

なかなかの展望です。

 

折り返して降っていきます。

 

石垣の隙間から海が見えています。

 

花と石垣の里……

 

花と石垣の里その二……

 

下まで降りてきました。

この坂を毎日昇り降りするのは大変だと思いますが、健康管理上はいいのかも知れません。

 

養殖筏の並ぶ光景が漁村の景観にとてもなりなじんでいる感じです。

 

出発前に撮影します。

 

内海湾の沖には由良半島が見えています。

 

西海観光船乗り場に到着しました。

が……

 

何と今日と明日は船がドック入りのため欠航だそうです。

仕方がないので少し早いですが宿に戻ることにしました。

 

西海道路を走ります。

両脇にはつつじが見事に咲き誇っています。

 

愛南町御荘市街地の国道56号線交差点まで戻ってきました。

右折し、宿のある愛南町一本松に向かいます。

愛南町は2004年(平成16年)に 南宇和郡御荘町城辺町、西海町、一本松町内海村の4町1村が合併し発足した愛媛県の最南部、高知県に隣接する人口2万人ほどの町です。

愛南町には鉄道は走ってなく最寄りの駅が高知県宿毛駅だそうで、四国のなかでも空港までの距離も遠く東京までの時間的距離が全国的にも遠い場所になるようですが、ここには素晴らしい自然と美味しい料理、さらにいい温泉もあり、遠路はるばる訪れてみる価値のある場所だと思います。

 

今夜宿泊する「一本松温泉 あけぼの荘」(南宇和郡愛南町増田)に到着しました。

 

用意していただいた駐輪スペースにバイクを置き館内に入ります。

今日の走行距離は自宅から359km、高速道を使用したのでさほどではありませんが多少お疲れモードです。

今夜は温泉にゆっくり浸かり、愛南町でしか食べられない「愛南びやびやかつお」を楽しみたいと思います。

 

「四国南西部のツーリング(前半)」へ続く……

 

 

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