「四国南西部のツーリング(前半)」からの続きです。
前半で高知道を走り「紫電改展示館」や「石垣の里」などを周り、愛媛県南宇和郡愛南町の温泉宿「一本松温泉 あけぼの荘」に到着しました。
後半は、宿の温泉や食事、足摺岬、昨日食べ損ねたわら焼きのカツオのタタキなどを楽しみたいと思います。
今夜お世話になる「一本松温泉 あけぼの荘」(愛媛県南宇和郡愛南町増田)です。
この施設は町営施設なので財布にやさしい料金設定で、以前妻と四国八十八か所巡りをした際に宿泊したことのある温泉宿です。
フロントとロビーの様子です。
事前精算なので先に支払いを済ませます。
宿泊費が二人で10,280円、朝食代が1,000円で合計11,280円、全国旅行割が△2,256円なので支払い金額が9,024円、一人4,512円、ただし夕食代は別途必要です。
しかし、こんなに安くていいの……
チェクインを済ませ部屋に向かいます。今回は三人の予定だったので、二間ある広い部屋にしましたが、一人が急な発熱で急遽キャンセルとなったため二人でゆったりと使用できそうです。
部屋は一番奥になります。
和室に……
ツインベッドの洋室です。
部屋から見える景色です。
部屋にも温泉が引かれていて浴槽は広い石造り、入浴が楽しみです。
荷物を置き早々にモクモクタイムです。
施設内は禁煙で、喫煙場所はロビーの外になります。
喫煙場所にやってきました。
一番奥の白い建物が今回宿泊する部屋です。
モクモクタイムを終え部屋に戻りまが、途中温泉の様子を見てみます。
温泉宿ですが日帰り温泉でも利用できます。
フロンの脇に券売機が設置されています。
一般が550円、高齢者が400円、小学生が300円です。
以前宿泊した際、温泉成分の良さでこの宿にしましたが、温泉のカルキ臭がかなり気になりましたが……
温泉成分表です。
源泉22.6℃、使用温度41.0℃、低張性アルカリ性冷鉱泉、PH9.8、ラドン含有量1.0×10-10CI/kg未満、肌の保湿効果が高いメタケイも酸39.4mg、加水なしですが塩素系薬剤を使用し循環されているようです。
フロントで源泉について伺ったところ、源泉場所はかなり離れた場所だそうで、毎日4tのローリー車で7~8往復しているそうです。
余談になりますが、アルカリ性の温泉は「美人の湯」や「美肌の湯」ともいわれ、トロリとした感じの泉質で、通常人の肌は弱酸性といわれ皮脂などの汚れで酸性が強くなっていきますが、アルカリ性の温泉に浸かることで肌を本来の状態に戻す効果があり、言うなれば石鹸で洗うのと同じ作用が起こっています。また、古い角質を落とすことでクレンジング効果もあり、入浴後のにはスベスベ肌になり女性には特にお勧めの泉質だと思います。
簡単な遊具や休憩所、整体などもあります。
部屋に戻りしばらく休憩し、部屋の温泉にゆっくりと浸かり一日の疲れを癒しました。
温泉は気にしていたカルキ臭はほとんど感じられず、お湯のトロトロ感と風呂上りのスベスベ感をしっかりと楽しみました。
入浴を終え、楽しみにしていた夕食に向かいます。
食堂に入ると「愛南びやびやかつお」についての説明がありました。
これを読むとさらに期待が高まります。
まず出てきたのは刺身の盛合わせ、それにビールです。
宿泊と食事はキャンセルできましたが、別にお願いしていた刺身の盛合わせはキャンセルできませんでした。
タイ、サバ、イカ、それにカツオ……
3人分でお願いしていたのでかなりの量の盛付けです。
全て食べきれるか少し心配ですが……
次に出てきたのが今回のお目当て「びやびやかつお」です。
今夜の食事はこの「びやびやかつお定食」(1,600円)と刺身の盛合わせ(3,000円)、生ビールが一杯700円、清算は宿でいただいたクーポン券(2,000円分)と不足金額は現金で支払いました。
4月から6月が旬のカツオです。
カツオは傷みが早く、釣り上げてから時間とともに鮮度も味も急速に低下してく魚です。「びやびやかつお」はその鮮度の高さから漁港周辺でしか食べることができない希少なカツオで、あまりに新鮮過ぎて包丁が入らないほどの弾力があることから、地元の方言を交えて「びやびやかつお」と呼ばれるようになったとか……
いただきま~す!
食感はモチモチとしていて、とろけるような濃厚な脂がのっているのに、さっぱりとした旨みが口一杯に広がります。
今まで食べていたカツオの刺身とはまるで別物のような味わいで、遠路はるばる食べにきた甲斐がありました。
てんこ盛りの刺身もすべて完食、お腹が苦し~~~
部屋に戻り少し休憩し、もう一度入浴し床に就きました。
床に就くとすぐに眠ってしまい、目覚めると朝でした。
部屋の湯船に湯をためながら目覚めのモクモクタイムです。今日はあいにくの雨模様となってしまいました。
部屋に戻りゆっくりと温泉を楽しんだ後、朝食へ向かいます。
朝食に誘おうと声を掛けますが友人は全く起きる気配がありません……
仕方がないので一人で朝食に向かいます。
食堂に入ります。
既に準備はできているようです。
しっかりと朝食をいただきます。
食後のモクモクタイムです。
池の畔には八重桜が咲いていたのでモクモクタイムを終え少し歩いて見に来ました。
八重桜と宿泊棟です。
雨は降ったり上がったりを繰り返していて、雨雲レーダーを見てみると昼過ぎ頃まではこの状態が続くようです。
雨合羽を着込みインカムをセットし9時30分出発します。
この交差点を右折し、国道321号線で大月町を経由し土佐清水市を目指します。
国道321号線はこの交差点を右折します。
大月町市街地を抜けると海岸線に出てきました。
この国道321号線は高知県の南西部を走る四国最南端の国道で「足摺サニーロード」の愛称を持つ四国有数の観光国道だそうです。
天候が良ければ最高のツーリングコースなのでしょうが……
土佐清水市に入り叶崎付近を走り抜けます。
竜串海底館が見えてきました。
宿から1時間20分ほど走っていたので、そろそろモクモクタイムです。「竜串ビジターセンター」の案内板が見えたので休憩にします。
竜串ビジターセンターのデッキからの展望です。
この付近は日本で初めて海中国定公園に指定された竜串海域公園で、亜熱帯性の海洋生物やサンゴの群集など豊かな自然が楽しめる場所だそうです。
この付近は数々の奇勝奇岩が点在しているようです。
竜串海底館です。
行ってみたかったのですが、歩いて十数分かかるそうで、今回は見合わせることにしました。
竜串海底館の手前には「土佐清水キャンプフィールド」というキャンプ場があり、大自然と海を感じながらキャンプを楽しむことができそうです。
ビジターセンターに入館してみました。
色んなサンゴが展示されていました。
サンゴの他にも館内にはジオラマとやプロジェクションマッピンなども設置されていました。
サンゴや貝などしっかりと見させていただいたので先に進みます。
竜串ビジターセンターから20分ほどで土佐清水市街地に入りました。
国道321号線は左折し四万十市方面に向かいますが、私たちは直進し足摺半島を周回する県道27号線を走ります。
県道27号線はこの交差点を右折します。今回は足摺半島を反時計回りに走ります。
足摺岬も近いのか沢山のホテルが見えてきました。
駐車場脇には足摺岬周辺の観光合案内板が設置されています。
高知と言えば坂本龍馬かと思っていましたが、ここにはジョン万次郎こと中浜万次郎の銅像でした。
ジョン万次郎は旧幡多郡中ノ浜(現土佐清水市中浜)出身の漁師で、アメリカへ渡った初めての日本人の一人だそうです。帰国後は鎖国から開国へ揺らぐ激動期の日本史に大きな役割を果たした一人だったようです。
椿のトンネルといわれる「足摺岬椿の散歩道」を進みます。
椿が咲き誇る1~3月ごろに訪れると見事な椿が楽しめたのではないでしょうか。
散策路脇の木の袂に椿の花が落ちていました。
灯台に行く前に展望台に上がってみます。
展望台から見える定番の足摺岬です。
足摺岬は「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で「足摺岬」と「足摺岬からの眺望」が共に二つ星の評価をいただいているようです。
黒潮の打ち寄せる断崖の高さは約80mもあるそうです。
展望台の北東にある天狗の鼻です。
今日は天気も悪くここまで歩く元気はありません……
足摺灯台に向かいます。
椿のトンネルを進みます。
弘法大師が爪で「南無阿弥陀仏」と書かれたという「弘法大師爪の跡」。
かなりの古木のようです。
この灯台は足摺宇和海国立公園内にあり「日本の灯台50選」にも選ばれているようです。
雨が激しくなってきたので、駐車場に戻ります。
ここにも椿の花が……
二人の方が「ゆるぎ石」を動かしていました。
「ゆるぎ石」は大きな石の上に三つの小石が積んであり、親孝行な者がこの大石を動かすと上に積んでいる小石が落ち、親不孝者は落ちないそうです。「いつも親の肩を揉んでいるように動かすと石が落ちる」と弘法大師が言われたという言い伝えがあるそうです。
駐車場まで戻り雨が小降りになるまで休憩小屋でモクモクタイムです。
15分ほどすると雨足も弱まってきたので出発することにしました。
足摺半島を一周し土佐清水市街地近くまで戻ってきました。
帰路は足摺半島の東ルートを走りましたが、このルートは一車線区間が多く少し走りにくい感じでした。
土佐清水市街地が見えてきました。
右先に見える「足摺黒潮市場」で昼食をいただく予定でしたが、昨日食べ損ねた「わら焼きのカツオタタキ」がどうしても食べたかったので今回はスルーします。
この交差点を右折し国道321号線に乗り換え四万十市方面に向かいます。
土佐清水市街地から30分ほどで四万十川の天端に出てきました。
13時20分過ぎ、今日昼食をいただく「黒潮一番館」(幡多郡黒潮町佐賀)に到着しました。
「黒潮一番館」は高知名物の「カツオのタタキ」をメインに魚料理も提供している店です。 店舗の近く傍に漁港がありそこで水揚げされた新鮮な魚が提供されているのでどの料理も美味しいのではないかと思います。
なかでも注文してからカツオを捌いてわらで焼き、出来立てのカツオのタタキが食べることができのでとても楽しみです。
昼時間も過ぎているせいか、車は全く止まっていませんが今日は営業中でした。
店内に向います。
店内に入ると私たち以外他に客の姿はなく貸し切り状態です。
正面の壁には「佐賀の鰹一本釣り漁」についての説明が貼られています。
その横にはサイン色紙やカツオのタタキについての説明が貼られていました。
横の壁には人気メニューランキングも貼られていました。
メニューを開きます。
友人はさすがにタタキはもう十分いただいたのでと「カツオコロッケ定食」にするそうです。昨晩の刺身の盛合わせを食べきって十分足りたようです。
私は黒潮一番館の定番中の定番「カツオのタタキ定食」(1,500円)、今回のお目当ての料理ですが……
カツオのタタキと刺身の両方がいただける「ハーフ&ハーフ」(1,500円)という定食があったのでオーダーしようと思いましたが既に焼いたタタキが半節残っているのでワラ焼きはしないそうです……
カツオの刺身も食べたかったのですが、今回はわら焼きの実演を見てみたかったこともあり、結局一節丸々使う「カツオのたたき定食」をオーダーしました。
他にもレンコ鯛の炊き込み飯の「イヨ飯定食」(600円)や、カツオとマヨネーズがコラボした「カツオのマヨ丼」(900円)なども気になるところです。
カツオを焼くところを見学できるというので作業場に行ってみます。
作業場です。事前に予約すれば、わら焼き体験もできるそうです。
注文を受け早速調理開始です。
カットしたドラム缶に捌いたカツオを乗せ、わらをひと掴みし先端を入れ火をつけます。
炎が一気に上がってきました。
カツオが炎に包まれます。
焼き加減を確認しながら……
頃合いをみて裏返します。
いい感じに焼きあがりました。
出来上がり!
この後調理場の方に渡され、しっかり氷水で冷やし水気を切って盛付をするようです。
私も席に戻り待つことにします。
席に座って待つこと5分足らずで友人がオーダーした「カツオコロッケ定食」が出てきました。
このコロッケはカツオをミンチにしたものを揚げたものだそうです。
友人は、とても美味しくこれで800円はコスパがいいと言いながら食べていました。
先ほどわらで焼き上げた「カツオのタタキ定食」も出てきました。
出来立てホヤホヤの塩タタキです。
肉厚で見るからに美味しそ~う!
いただきま~す!
カツオも厚切りにカットされ、仄かにわらの香りを感じ食感はモチモチ、天日塩が使われていて独特の甘みでさらにカツオの美味しさが引き立ちます。
カツオのアラ汁は醤油仕立てでサッパリとしていてこれまた旨い!
楽しみにしていた「わら焼きカツオのタタキ」、わら焼き作業を見て出来立ての塩タタキをいただきお腹も大満足で帰路に就きます。
国道56号線と高速道を乗り継ぎながら高知道の南国ICに到着しました。
ここでモクモクタイムをした後土産を購入しました。
坂出ICから瀬戸道に入り、櫃石島橋を通過中です。
岡山県に帰ってきました。
鷲羽山を貫く鷲羽山トンネルは瀬戸道の上り線用、下り線用、それに鉄道の在来線用、新幹線用の4つのトンネルがあります。
ちなみに……
鉄道トンネルは瀬戸道のトンネルの真下に2本のトンネルがあり、鷲羽山トンネルは四つ目トンネルになっています。
また、これだけの山なのでオープンカット方式の方が簡単なのですが、国立公園内ということもあり景観への配慮からこのトンネル方式が採用されました。
鷲羽山トンネルを抜けると児島ICです。
このICで瀬戸道を流出します。
児島IC近くのコンビニで最後のモクモクタイムをして友人と別れました。
今回はNEXCO西日本が実施しているETC二輪車限定のツーリングプラン「香川・徳島・高知コース」や愛媛県の全国旅行支援「みきゃん旅割」を利用しでとてもお得なツーリングを楽しむことができ、美味しい料理にトロトロの温泉でスベスベ肌になり若返ったような気がします。
坂出IC以降のNEXCO分は二日間で3,100円と安いのですが、瀬戸道の児島IC~坂出IC間は別途通行料が必要でした。
仕方ないといえばそれまでですが……
これから気候もよくなりツーリングには最適の季節到来です。今回一緒に行けなかった友人を誘って、またツーリングを計画してみたいと思います。