今年のカリンは……

自宅の庭にカリンの木があり毎年実を付けてくれていますが今年は実付きが悪く数が少なめです。しかし今年は木で完熟させてから収穫しようと思い綺麗な黄色に熟すのを楽しみにしていました。

私は今回何十年振りかにインフルエンザに罹ってしまい自宅療養、パソコンを開く元気もなく、39℃以上の熱で一日中ベットで寝て過ごしました。出勤自粛期間後は休日だったこともあり、平熱に戻り既に三日目、体調も落ち着いたとはいえ、まだ外出することは控え、カリンを収穫してカリン蜂蜜漬けを作ることにしました。

カリンは芳醇な香りがして、とても美味しそうに見え一見そのまま丸かじりできそうですが、見た目とは裏腹に固く渋いためそのままではとても食べることはできません。のど飴などでよく耳にしますが、ビタミンCや食物繊維など豊富な成分を含み、咳、痰などに効くアミグダバリンという薬用成分やインフルエンザ対策に効くポリフェノールなどが含まれていて、風邪予防を始め疲労回復、整腸、美肌効果なども期待できるようです。

 

完熟する前に多くのカリンが落ちてしまい、今年はこの二つだけしか収穫することができませんでした。

見た目は悪いですが有機栽培のオーガニック果実です。と言いたいのですがカリンはほとんど手を掛けることなく、剪定をしっかりして日がよく当たるようにすれば勝手に実を付ける、とても育てやすい植物なのです。

今年は数も少なかったので職場の友人たちに配ることができませんが、この二つで一昨年作ったカリン蜂蜜漬けを作ることにします。今の私には必須なものです。

 

カリンの表面は油が付着したようにベトベトしているので、お湯で汚れを落としながらしっかり洗った後水分を完全に取り除きます。また、カリンの種には薬用成分が多く含まれているので、捨てずにティパックに詰めて一緒に漬け込みます。

 

使用する容器を煮沸消毒します。

今回蓋も一緒に煮沸消毒しましたが、蓋は耐熱でなかったため変形してしまい使うことができなくなったので破棄しました。

 

蜂蜜1kgを用意しました。

 

皮をむかずに3~5mm幅のイチョウ切りにします。

 

切り終えたカリンですが、かなりの量になりました。

 

種などはティパックに詰めておきます。

 

煮沸消毒した容器に入れていきます。

 

途中ティパックを挟み込みます。

 

準備した容器に入りきらなかったため、もう一つ容器を追加しました。

 

蜂蜜を注ぎ込みます。

 

大きな容器に蜂蜜1kgが全て入ってしまいました。

 

蓋が無いのでラップをして輪ゴムで止めます。

もう一つ追加で準備した容器のものには蜂蜜を追加購入しようかと思いましたが、今回はすぐに使えるカリンシロップにすることにしました。

 

もう一つの容器からカリンとティパックを取り出し、ティパックは先程蜂蜜を入れた容器に入れ足しました。

 

容器から取り出したカリンを鍋に入れ、カリンがしっかりと浸る量の水約500ccを加え火にかけます。

 

灰汁を取りながら煮詰めていきます。

 

約70分、良い色合いになってきたので火を止めます。

 

目の細かい茶漉しで二度濾過します。

濾過した後計量してみると250g程になってしまいました。

 

濾過したカリン汁に砂糖を100g程加え再び煮詰めていきます。

 

灰汁を取りながら時間を掛け煮詰めていきます。

長く煮込めば渋みが無くなり、徐々に赤い色に変わってきます。

 

完成です。

約20分煮込んで取り出し、計量すると190gにまで減っていました。

 

Beaujolais Nouveauボジョレー ヌーヴォー)ならぬOkayama Nouveau(岡山ヌーヴォー)です。

ちなみに、ボジョレーはフランスブルゴーニュ地方の南にある地域のことで、「ヌーヴォー」はフランス語で「新しいもの」という意味だそうです。一般的にボジョレー ヌーヴォーは、ボジョレー地域で、その年に収穫されたブドウを醸造した新酒ワインを指し、解禁日がフランスの法律によって毎年11月の第3木曜日と決まっているため、日付変更線の関係で日本が世界で一番早く解禁日を向かえフランス本国より早く楽しむことができるようです。

早速お湯で割っていただいてみると、甘さ控えめで少し酸味が感じられるさっぱりとした味わいで、今回は大成功です!

 

翌朝、蜂蜜漬けのカリンのラップを外し、漬かっているカリンの上下が入れ替わるようにかき混ぜます。

常温で保存し、この作業を毎日一回、一週間程繰返すそうです。

 

私は今迄冷蔵庫で保存していましたが色々調べてみると、冷蔵庫では温度が低すぎるためカリンのエキスが抽出し難いようです。

今迄はサラサラになるまでに一週間ほどかかっていましたが今回は一晩でドロドロだった蜂蜜がサラサラとなっていて、かなりの量のカリンエキスが出たようなので常温保存効果が大きかったようです。

 

かき混ぜついでに朝食後、カリンシロップにカリンの蜂蜜漬けを少し加え、カリンティをいただきました。

とてもまろやかで、カリンの香りと程よい酸味、蜂蜜の甘さが感じられました。

今年のカリンは大成功でしたが、収穫量が少なかったのが少し残念です。来年は沢山のカリンが実ることを期待したいと思います。

 

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