先日妻が岡山の地域生活情報誌「オセラ」を見ていて「岡山にもこんなところがあるんだ~ 素敵! 新見だったら久しぶりに千屋牛のローストビーフも食べたいなぁ~♡」と言って見せてくれました。見てみるとインスタ映えしそうな真っ白な鳥居が連なる写真が掲載されていました。明らかに連れて行ってのサインです。
ということで、先日汲んで帰っていた湧水も無くなりかけていたので、湧水を汲みがてら妻と休みの合う今日、出かけてみる事にしました。向かった先は新見市法曽にある「済渡寺《さいどうじ》」です。国道180号線を新見方面に走り、高梁市から新見市へ入ってすぐの三差路を左折します。
交差点を左折し、細い山道を15分程走ると到着しました。駐車場には10台程の車が停められています。車を置き済渡寺に向かいます。
入口には「済渡禅寺」と「女人高野」と彫られた石門がありました。済渡寺は「女人禁制」ではないようです。鎌倉時代頃から女人禁制という制度が始まったそうですが、当時から済渡寺は女性が参詣できる寺だったようです。
少し進むと左手に新見市指定重要文化財の梵鐘《ぼんしょう》がありました。この梵鐘は1767年(明和4年)に境内において鋳造寄進され、参列者からカンザシなどが火中に奉献されたと伝えられているようです。
その先に仁王門があり、脇には見事な花が咲きそうな枝垂桜《しだれざくら》がありました。
仁王門には白龍作でしょうか、龍の彫り物がありました。仁王門から一度戻り少し進むと・・・
眩しいくらい真っ白な鳥居「白龍門」が見えてきました。一の鳥居、二の鳥居、三の鳥居・・・ 数えるのが大変です。
鳥居を見ると、額束に「桃」がデザインされています。
白い鳥居が延々と続いているように見えます。
鳥居の終点にある「白龍殿」に到着しました。この鳥居は白龍大権現への参道だったようです。
振り返って見た鳥居です。さすがに1,000本は無いようで、実数は78基の鳥居が並んでいるそうです。しかし、何で「千本鳥居」と言うのだろう…
境内には沢山のアジサイが植えてありました。シーズンにはアジサイの青色と鳥居の白色のコントラストが鮮やかで素晴らしいのではないでしょうか。
本殿前に楼門《ろうもん》が見えてきました。近づくと鐘楼《しょうろう》のようです。
不思議な縁を授かる「良縁鐘」だそうです。本殿に参拝し、引き返します。
白龍殿の後ろにある白龍塚は白龍大善神を葬ったと伝えられているそうです。白龍大善神は、弘法大師が唐に渡って仏教を修められた時に親交が深くなり、弘法大師が帰国後一緒にこの地に来られたと言われているそうです。言い伝えによると、この塚には白龍大善神の化身である「白へび」が住んでいるとも言われているそうです。
新見市重要文化財の「済渡寺の守恩塔」です。石塔には梵字で年号が刻まれているそうで、年号が書かれている石塔は珍しいそうです。
弘法大師は実のなる榧《かや》の木を植え、その実を粉にし薬として人々に授けたと言い伝えられているそうですが、弘法大師の数珠から生え育ったという言い伝えもあるそうです。
赤い鳥居に赤い社、弁財天が見えてきました。
弁財天は池の中央に祀られていて、池の中には沢山の睡蓮がありました。
よく見ると数輪花を付けています。
睡蓮の花が綺麗に咲いていました。
しっかりと散策を楽しんだので車に戻ります。妻からお腹が空いたと催促です。時計を見ると既に13時、昼食は新見市神郷にある「キッチン神代」でいただきます。急いて向かう事にします。
山道を走る事40分、キッキン神代にある「夢すき公園」(新見市新郷下神代)に到着しました。さすが3連休、駐車場は半分以上埋まっていました。
日本一の親子孫水車が出迎えてくれます。
水車の脇には彼岸花も咲いていました。
暖簾を潜り店内に入ります。
ランチメニューは5品、妻はローストビーフ丼、私はサイコロステーキにしました。
妻がオーダーしたローストビーフ丼が出てきました。
美味しそ~う! 下のごはんが見えないほどローストビーフが盛られていて、中央に半熟卵がド~ンと乗っています。
私のオーダーしたサイコロステーキも出てきました。
こちらも美味しそうです。赤身主体の千屋花見牛のステーキの味は・・・
脂身が少ない分通常の千屋牛のような脂々感はなく、とてもヘルシーな感じです。噛むほどに肉の濃厚な味が広がり牛肉本来の旨みが感じられました。
とても美味しくいただくことが出来ました。ごちそうさまでした。
スズランです。花の後には実が赤く色付いていました。
公園の広場ではシャボン玉を楽しんでいる方々がおられました。
このあと湧水を組みに新見市大佐上刑部《かみおさかべ》にある「夏日の極上水」に向かいます。
国道181号線から国道180号線に乗換、米子方面に進み千屋ダム付近から新見市菅生を経由し細い山道を走ります。ナビによるとこのコースが最短コースのようです。
県道318号線と合流しさらに進み、天原交差点から「緑資源幹線林道 粟倉・木屋原線 大佐新見区間」に入りましたが・・・
少し先で通行止の案内板があり、設置されていた地図を見ると「夏日の極上水」のすぐ手前で工事のため行くことが出来ないようです。仕方がないので県道318号線で一度新見市大佐小阪部の県道32号線まで下り、案内板を頼りに「夏日の極上水」へ向かいます。
多少回り道をしましたが、何とか無事に「夏日の極上水」に到着しました。
湧水がホースから流れ出ています。
少し飲んでみると、冷たくて甘い感じで、とても美味しい湧水のようです。
早速持参した容器に湧水を汲みます。
“「夏日の極上水」の紹介”という看板がありました。湧き出ているのはここから50m程上った場所のようで、工事の際偶然豊富なミネラルを含んだ水が湧き出してきたそうです。
その場所まで上って来ました。
整備されて地域の飲用水としても使用されているようです。この地域の方は毎回美味しい湧水を飲んでいらっしゃるようで、羨ましい限りです。
休憩小屋があり、中には“「平成の名水百選」の認定書”が飾られていました。「夏日」というのはこの地域の小字のようで、夏日にあるとても美味しい水と言う意味なのでしょう。
その小屋の脇には綺麗なコスモスが咲いています。
湧水を汲み終え、今が満開であろう彼岸花を見に真庭市古見にある「川東公園」へ向かいます。
途中、国道313号線沿いにある「道の駅 醍醐の里」(真庭市鹿田)で休憩です。
ぶどうの幟が目に留まり、中に入ってみる事にしました。
沢山の瀬戸ジャイアンツやニューピオーネが並んでいます。美味しそうなのでそれぞれ大きめの房を選び土産に購入しました。
17時少し前、「川東公園」(真庭市古見)へ到着しました。今日は駐車場にグランドも解放されていています。日中は満車だったのかも知れませんが、さすがにこの時間になるとグランド側の駐車場には10台弱が停まっているだけでした。
車を降り散策路に向かいます。
散策路に出ると多くの方が彼岸花を楽しんでいました。
私たちもゆっくりと彼岸花を愛でながら北方向へ歩きます。
見事に満開です。
前回1週間ほど前に友人と訪れた際には5~6分咲きだったと思いますが、旭川の法面の彼岸花も満開です。
まるで紅の絨毯を敷き詰めたような見事な彼岸花です。その中にポツンと白い部分が・・・
ズームアップしてみると、白い彼岸花でした。
角度を変えて撮影してみました。
妻もこれだけ見事な彼岸花の群生は見たことがないと、とても喜んでいました。しっかりと彼岸花も楽しんだので帰路に就くことにしました。帰り道、暮れた東の空に見事な満月が見えました。考えてみれば明日が中秋の名月です。
帰宅後早々にカメラを持出し撮影してみました。明日9月21日の夜は天候が悪く中秋の名月は見る事が出来ないかも知れないため1日早いですが撮影しておきます。
少しトリミングしてみました。見事なHarvest moon《ハーベスト ムーン》前日です。しかし、実りや収穫の月って・・・ 英語圏でも、秋、穀物が収穫出来る時期の満月に限っては、日本の中秋の名月や十五夜と同じような感覚の表現なのでしょうか?
日本ではススキを飾り、月を愛でながら月見団子を食べる・・・ そんなイメージの中秋の名月ですが、その習慣は平安時代に中国から伝わったと言われています。
今年は明日9月21日だそうで秋分の日の2日前となります。昨年は10月1日、その前の年は9月13日と年によって異なります。それは中秋の名月が太陰太陽暦(旧暦)の8月15日に見える月に由来しているからだそうです。