先週職場の友人と話をしていて、久しぶりにツーリングに行こうという話が纏まり、いつもの三人の休みを調整し6月12日に決定しました。
行先は旧国鉄倉吉線の廃線跡、友人の一人はバイクを買い替えたそうで当日初お目見えです。
倉吉線は1985年(昭和60年)3月末で廃線となった旧国鉄路線で、山陰線の倉吉駅から東伯郡関金町(現倉吉市関金町)の山守駅を結んでいました。廃線後の現在も一部の場所にレールやホーム跡などが残り、中でも泰久寺駅跡から山守トンネルまでの竹林の中の散策コースは幻想的な風景が広がっているそうです。
しかし、当日は降水確率が50%と高く、やむなく見送ることにしました。結局12日私は自宅で雑用をしながら一日過ごし、休み二日目の今日多少天気の心配はあるもののカメラと合羽をリュックに入れ一人で出掛けることにしました。
自宅を9時前に出発し、途中道の駅かもがわ円城(加賀郡吉備中央町上田西)で休憩です。
今回も息子のニンジャ250でツーリングです。先日オイル交換を終えほぼ点検も終了しました。ただ作動自体は問題ないのですが、バイクの癖なのかブレーキの感触が私のバイクと比べ多少違和感があり、次回ブレーキフルードを交換してみようと思っています。
道の駅かもがわ円城に隣接する食堂脇にもブッポウソウの観察小屋あるので立寄ってみました。
私はここの観察小屋は来たことがないので、どんな場所か興味津々です。
観察小屋には人の姿はなくブッポウソウの姿も見えませんが、今の時期は産卵を終え交代で抱卵しているのではないか思います。
巣箱までの距離はかなり近いようですが、飛翔スペースが少し狭いような気がします。
モクモクタイムも終え出発します。
蒜山の山々が見えてきましたが山頂付近には雲が掛かっています。
岡山県と鳥取県境の犬挟トンネルを抜けると山々の先に日本海が見え始めました。
峠を下り関金市街地にやってきました。
関金市街地の中心部付近にある関金駅跡地に到着しました。鉄道の跡地は道路になり、駅の跡地は駐車場などに使用されているようです。
鉄道跡地に整備された県道45号線バイパスを西に向かって走って行きます。
関金駅跡地から1.5kmほど進むとT字路に突き当たりました。
ここが全長2.9kmの旧国鉄倉吉線廃線跡トレッキングコースのスタート地点のようです。
県道45号線の旧道に出て少し走り、旧国鉄倉吉線廃線跡観光案内所(倉吉市関金泰久寺)にやってきました。
今日は閉館でした。開館日は金・土・日と祝日だけのようです。
観光案内所の脇には廃線跡地の竹林から伐採された孟宗竹で作られたベンチが置いてありました。
このベンチが後で活躍することになりますが……
旧関金駅方面、東側方向です。
遠方に先ほどのT字路交差点も見えています。
旧泰久寺駅方面、西側方向です。
本来ならここから散策すればいいのでしょうが、バイクに戻り旧泰久寺駅に向かいます。
泰久寺駅跡に到着しました。
この付近は私有地のようで車を駐車するスペースはないようですが、二輪車はホーム周辺の公有地に駐輪することができるようです。
泰久寺駅のホーム跡です。駅名標もあり、列車が走っていた当時の面影を感じます。
当時の駅名標でしょうか多少色褪せてはいますが、しっかりと残されています。
線路を歩き散策開始です。
営業路線であれば線路内の立ち入りは、鉄道営業法違反として処罰を受けそうですが、廃線跡なので大丈夫です。
廃線後38年という月日が景観をすっかり変えています。
よく見ると、枕木もかなり朽ちてきています。
倉吉線廃線跡でよく目にする竹が鉄道内に生える代表的な風景です。
竹は三本あったように思いますが……
一本は枯れて伐採されたようです。
残る二本のうちの一本もロープで補強していているようです。
見上げてみると上で大きく曲がっていました。
線路内に竹が生えていなくても素晴らしい景観です。
散策路を先に進みます。
散策路脇には地元の方が手作りされたのか、風車が沢山並んでいました。
廃線跡と風車です。
橋梁もそのまま残されていました。
線路の上に竹が大きく枝垂れ、緑のトンネル状態です。
泰久寺駅跡から歩くこと500mほど、塞がれたトンネルの前までやってきました。
ここが旧国鉄倉吉線廃線跡トレッキングコースの終点のようです。
パンフレットによれば、(一社)倉吉観光MICE協会が主催して定期的に行われている旧国鉄倉吉線廃線跡トレッキングではトンネル内も歩くことができるようです。
引き返すことにします。
結婚式の後でしょうか、新郎新婦が撮影に来られていました。
この景色であれば思い出に残る素敵な写真が撮影できたのではないでしょうか。
おめでとうございます。素敵な家庭を作ってください!
泰久寺駅跡まで戻ってきました。
ホーム跡の傍に記念切符を販売するガチャガチャが置いてありました。
購入してしまいました。
カプセルの中には山守駅の硬券入場券と湯命館の100円割引券が入っていました。
傍らに改札パンチと日付スタンプ、スタンプ台が置いてありましたが、スタンプは壊れているようで日付の押印はできませんでしたが、改札パンチで切符に切り込みを入れました。
昔、駅の改札では駅員が1枚ずつ切符を確認して改札パンチで切符に切り込みを入れていました。切符を切らない間にはカチカチとリズムよく鳴らしていた光景が懐かしく思い出されます。
と……
雨がパラパラとし始め、雨足が急に激しくなってきました。
木の下に一時避難です。
雨雲レーダーを見てみると時間雨量80mmクラスの濃い雨雲が近付いてきているようです。
時間雨量80mmは傘は無いよりはいいのですが、傘をさしていても濡れてしまうほどの雨量で、災害への備えも確認が必要な降水量です。
次第に雨足は強くなり木の下での非難は限界と判断、リュックから合羽を取り出し着用し軒のある観光案内所まで移動し雨を凌ぐことにしました。
雨の中観光案内所まで移動し、バイクを倉庫の屋根の下に置き、孟宗竹で作られたベンチで雨雲が通過するのを待ちます。
もう少しで雨雲は抜けるようですが、途中また小さな雨雲に遭遇する可能性があると思い合羽は着たままで移動することにします。
13時15分頃、雨が上がり日が差し始めました。
せっかくなので、倉吉線の終着駅であった山守駅跡まで足を伸ばしてみることにしました。
途中、小鴨川を渡る県道45号線の今西橋の脇に鉄道跡が見てたのでバイクを止め撮影しました。
観光案内所から県道45号線を3kmほど走り、倉吉線の終点と思われる場所までやってきました。
山守駅跡は前方の大きな木の付近だと思いますが、鉄道跡地は自歩道になっていてバイクで山守駅跡には行けそうにないので撮影後県道を引き返します。
旧山守駅に入る道の跡までやってきました。
駅舎は大きな木の隣にあったようです。
入口には“エ”マーク入りの境界杭が残されています。
“エ”マークは鉄道のレール断面をモチーフに考案されたそうで、旧国鉄やJRなどのマンホールの蓋などにも使用されています。
倉吉線廃線跡に延びる自歩道です。
駅舎は大きな木と太陽光パネル間にあったようです。
駅前を走る県道45号線です。駅付近には何もなく少し離れた場所に集落や郵便局があるようですが、駅前には当時も何もなかったのではというのが素直な感想です。
バイクに戻り帰路に就きます。
13時30分過ぎ山守駅跡を出発し関金市街地まで戻ってきました。
帰り道、湯原温泉付近で小雨に遭遇しましたが合羽を着ているので難なくクリアすることができましたが、その後南下するにつれ日も差し始め、上半身は首元を開けると風が入り程よく抜けるのですが、パンツは全く空気が抜けず少し蒸れ気味です。
15時前に道の駅かもがわ円城に休憩がてら立寄り合羽を脱ぐことにしました。
モクモクタイムを終へ一路自宅を目指します。
16時45分、山守駅跡から3時間15分で無事帰宅することができました。今回は最短距離を走るルートで走行したため走行距離は250km弱でした。スポーツバイクなので腰への負担を心配していましたが、腰痛などはなかったものの姿勢が悪かったのか重いバックを背負っていたためかは分かりませんが、尻に痛みを少し感じました。
長距離走行はスクーターもいいのですが、やはり加速性能などを考えるとスポーツバイクもいいのかも知れません。
息子がバイクを引き取りに来るまでに、友人たちとツールングをしてみたいと思います。