青春18きっぷの旅

職場の友人から青春18きっぷが1回分残っているというので分けてもらいました。

東へ行こうか…… 西に行こうか…… 悩んだ挙句、西に向かってみることにしました。

目的地は九州の門司港駅に隣接する「九州鉄道記念館」(北九州市門司区)に決め、時刻表とにらめっこ……

5時39分岡山駅始発の列車に乗車すると、途中5回普通列車を乗り継ぎながら門司港駅には13時55分に到着できます。到着後「九州鉄道記念館」を見学し、15時13分発の列車に乗車、途中普通列車を乗り継ぎながら23時24分岡山駅着と何とか日帰りが可能です。

しかし……

門司港の滞在時間が1時間18分と、あまりに短か過ぎます。

もう一便門司港駅発の時間を遅らすと岡山駅の一つ手前の北長瀬駅で0時を回ってしまい、岡山駅まで辿り着くことができません……

どのみち5時39分岡山駅始の列車に乗車するにしても、この時間瀬戸大橋線の列車はないので岡山駅の駐輪場まではバイクで出掛けることになり、5時過ぎには自宅を出なければなりません。

職場で友人とこの話をしていると、金光駅に24時間利用が可能で1回100円で利用できる駐輪場があるとの情報をもらいました。

そこで行程を少し見直し、自宅からバイクで金光駅に向かい、6時11分金光駅発の列車に乗車し、帰路も一本遅らせ15時41分門司港駅発の列車に乗車、23時35分金光駅に到着することができ、それぞれ始発便、最終便を利用することが可能となり、門司の滞在時間も30分弱伸ばすことができます。

列車で岡山駅から金光駅まで約30分かかるので、岡山駅経由より自宅を遅く出発でき、帰路も岡山駅を回るより早く帰宅することが可能です。

 

自宅を5時15分頃出発、5時50分頃に金光駅に到着しました。

さすがに駐輪所はこの時間無人なので、事前に用意したプレート番号を書いた封筒に100円を入れたものを料金箱に入れました。これも友人に教えてもらった方法です。

 

バイクを置き駅に向かいます。

金光駅南口は2020年(令和2年)から供用が始まったようです。

 

真新しいい駅舎に入ります。

 

ホーム脇の満開の桜の前を115系電車が入線してきました。桜並木の奥には朝日が昇り始めています。

列車は定刻6時11分に発車、金光駅無人駅なので乗車後車掌に青春18きっぷに5回目の押印していただきました。

 

6時30分、岡山県から広島県に入った最初の大門駅に到着しました。

駅の南にはJFEスチール西日本製鉄所の煙突などが見えています。

 

7時2分東尾道駅を発車し、しばらく走ると尾道向島を結ぶ尾道大橋しまなみ海道新尾道大橋が見えてきました。

 

さらに進むと、千光寺公園も見えてきました。

 

7時8分尾道駅を発車し、しばらく走ると向島因島を結ぶしまなみ海道因島大橋が見えてきました。

 

7時16分、糸崎駅に到着しました。

この列車は7時30分まで停車後一つ先の終着三原駅まで走ります。

しかし、何故終着駅の一つ手前で15分近く停車するのでしょうか……

 

私はこの糸崎駅で7時18分発五日市駅行きに乗り換えます。

乗り継ぎ時間は2分ですが同じホームなので難なく乗り換えが可能です。

227系電車は今回初めて乗車するので、とても楽しみです。
ステンレス車両に広島県木のモミジや宮島の大鳥居、カープカラーなどからイメージされた赤い色に配色されています。
先頭部には耳のような形をしたものが取り付けられていて、先頭車両同士の連結時、ホームへの転落を防ぐための幌が取り付けられているのが特徴的です。

撮影を終え乗車します。

 

7時21分三原駅2番ホームに到着しました。

さすがタコの本場三原です。駅名標にもタコが描かれています。

1番ホームには7時27分発呉線経由広島行き安芸路ライナーが停車していました。

 

7時31分本郷駅を発車すると新高山城址が見えてきました。

1552年(天文21年)に毛利元就の三男隆景が小早川家を継承し、修築後高山城から本拠地を移したそうです。

海岸からかなり奥まった場所ですが、当時は海水が山の麓まで入ってきていて舟の発着場もあったようで、瀬戸内海への進出の礎を築いた城でもあったそうです。

 

広島県道49号線の巨大な橋梁が見えてきました。

この県道は地域高規格道路の「広島中央フライトロード」という広島空港のアクセス道路のようです。

 

いくつもの酒蔵の煙突が見えてきました。もうすぐ西条駅に到着するようです。

西条は「酒都西条」ともいわれる一大銘醸地だそうです。

8時1分西城駅を発車し、鉄道ファンには有名な鉄道の難所「瀬野八」の八本松駅、瀬野駅などに停車しながら8時40分広島駅に到着しました。

私は広島駅で一度下車します。

到着後早々に列車を降り近くの階段を駆け上ります。

向かった先は……

 

広島駅弁の販売店です。

この売店で朝食と、昼食の駅弁を仕入れます。

 

この後乗り継ぐ列車は8時53分なので急いでホームに戻ります。

しかし……

 

ホームに戻ると長蛇の列が……

 

次に乗り換えるのも227系電車です。

最後尾に並び乗車します。

 

通勤時間帯は終わっているはずなので、混雑は全く予想外でした。

しかし平日なのにこんなに混雑するとは……

宮島に向かわれる方で混雑しているのではないかと思うので、朝食はしばらくお預けになりますが我慢我慢……

 

案の定宮島口駅で一気に下車され、やっと座ることができました。

駅の改札は人でごった返しています。

 

9時20分宮島口駅を発車後、待ちに待った朝食です。

今回は先ほど仕入れた広島駅弁の「活あなごめし」(1,500円)をいただきます。

 

香ばしく焼き上げられたアナゴが並んでいます。

 

添えられていたタレを焼きアナゴに垂らします。

 

いただきま~す!

いい色に焼きあがったアナゴです。ご飯とタレとマッチングもよく、とても美味しくいただくことができました。

お腹も大満足!!

ごちそうさまでした!

 

9時43分岩国駅に到着しました。1番ホームには岩徳線の車両でしょうか? キハ40が停車していました。

糸崎駅~広島駅~岩国駅と227系電車に初めて乗車しましたが、室内の配色も広島カラーなのか明るい雰囲気の赤いモケットの転換クロスシートロングシートが取り付けられ、乗り心地、デザイン共にとてもいい車両でした。

1分の乗り継ぎで下関行き列車に乗り換えます。

 

乗車した列車は115系電車で、車内は混雑することなく、ゆったりとしています。

 

岩国を発車し30分ほど走ると周防大島に渡る大島大橋が見えてきました。

この橋梁は最大流速10ノットの潮流抵抗を避けるため多柱基礎工法という特殊な基礎の上に連続トラス橋が設置されています。この工法は世界初めての試みだとか……

ちなにみ……

同じような急流で鳴門の渦潮で有名な鳴門海峡を渡る鳴門大橋にもこの工法が採用されています。

 

9時55分徳山駅に到着しました。

1番ホームには岩国行きの列車が停車していました。

 

新山口車両基地が見えてきました。

右奥に見えるのは「山口号」の車両ではないかと思います。

11時42分新山口駅に到着しました。

停車時間は約20分あります。

早々に列車を降り外に出ます。

目的は……

 

改札で駅員の方に喫煙場所を伺いバスターミナルにある喫煙所にやってきました。

金光駅で乗車後5時間半ぶりのモクモクタイムです。

 

しっかりとモクモクタイムを終え急いでホームに戻りますが、発車までにはまだ10分ほどあるようです。

 

ホームに戻ってきました。

 

岩国駅では乗り換え時間な少なく列車の写真を撮影できなかったので、ここで乗車中の115系電車の撮影しました。

12時5分新山口駅を発車します。

 

12時40分厚狭駅に到着しました。

昼でも朝(厚狭)!

1番線には美祢線の列車が停車しています。

 

ちなみに……

厚狭駅は新幹線の停車駅でもあります。

1900年(明治33年)山陽線延伸時、終着駅として開業した歴史ある駅ですが、山陽新幹線の駅としては1999年(平成11年)に開業という最も新しい駅になります。

 

そろそろ昼食にしたいと思います。

 

昼食も広島駅で仕入れた広島駅弁です。

広島駅より西は小倉駅まで残念ながら駅弁の販売駅がありません。

事前に広島駅弁に販売場所を伺った際、お勧め駅弁を伺ったところ、朝食でいただいた「活あなごめし」とこの「炙り煮あなごめし」(1,500円)が人気を二分していて、どちらもお勧めとのこと……

今回広島駅で両方の駅弁を購入、朝食と昼食でいただきます。

 

蓋を開くと少し焦げ目の付いた炙った煮アナゴが並び、甘辛タレが添えられています。

火を加えて焦げ目を付けた後甘めのタレで煮込んでいるようです。

いただきま~す!

 

いい味に煮込まれたトロ~リとした煮アナゴ、朝食でいただいた「活あなごめし」とは全く違う食感で柔らかくとても美味しくいただくことができました。

同じアナゴでも料理の方法でこんなに違うのかと思いながらいただきました。さすが人気を二分するだけのことはある駅弁二品で、今回はこの二品を食べ比べることができ、とてもいい体験をすることができました。

ごちそうさまでした!

 

13時6分新下関駅に到着しました。

あと二駅で終着駅の下関駅に到着します。

 

13時11分、幡生《はたぶ》駅を発車し少し走ると下関総合車両所車両基地EF210型機関車が停車していました。側面には桃太郎、犬、キジ、サルのキャラクターが描かれ「桃太郎」と書かれています。

この機関車はEF65EF66形の後継機として1997年(平成9年)に岡山機関区でデビューし、JRの機関車で初めて愛称が採用された機関車だそうです。公募の結果、岡山機関区に所属する省電力大出力機であることから「ECO-POWER 桃太郎」と命名されたようです。

しかし、どの写真も車両の窓の汚れていることから黄砂の中での写真のようになってしまいます。どうしたものか……

 

13時16分、下関駅に到着しました。

 

岩国駅から4時間半乗車した座席です。

乗り換える列車の発車までには少し時間あるのでモクモクタイムに行ってきます。

 

さすが下関、駅港内のコンビニにはフグ提灯が吊るされていました。

しかし、肝心の喫煙場所が下関駅近くにはないそうなのでホームに戻ります。

 

6番ホームには乗車してきた115系電車が、折り返し13時25分発岩国行きとして停車しています。

次に乗車するのは7番線から13時29分に発車する小倉行きです。沢山の方が並ばれて待たれていました。

 

13時23分頃、211系の顔をしている415系電車が入線してきたので撮影しました。

 

撮影を終え乗車します。

 

この電車の車内はロングシートに改造されていました。

13時29分の発車まで座って待つことにします。

 

が……

 

ドーンという音と共に突然列車の電源が落ち車内の電気が切れました。

下関駅までのJR西日本管内は直流電源、下関以西のJR九州管内は交流電源のため、入線後交直電源の切り替えをするためではないかと思います。

しばらくして照明など電源が戻り、13時29分下関駅を発車しました。

 

下関駅を発車し彦島に入ると大きな船が見えてきました。三菱重工下関造船所です。

 

車両の前方に関門トンネルの坑口が見えてきました。

これから関門海峡の下を通過し九州に渡ります。

 

下関駅から6分ほどで門司駅に到着しました。

門司駅駅名標には炎のトンネルから飛び出だす列車が描かれています。

後から写真を見てみると、炎のように見えていたのは九州の地図でした……


乗換のためホームを移動します。

 

階段を上がり門司港駅行きが発車する6番ホームに向かいます。

 

門司港行き811系電車が入線してきました。

811系電車も初めて乗車します。

ステンレス車両に先頭部は白色の塗装が施されています。

撮影を終え乗車します。

 

沢山の方が乗車されていました。

 

13時55分門司港駅に到着しました。

金光駅で6時11分に乗車し、8時間弱の列車旅の終着駅です。

下車する前に811系電車の座席を撮影しました。

 

列車を降りると線路終端を示す車止標識があったので撮影しました。

 

車止標識と811系電車です。

 

2番ホームと3番ホームの間、幸福の泉の奥に鉄道開業100周年を記念し設置された「0哩《マイル》標」がありました。

0哩標に記されているものを見ると、門司港駅の歴史が分かります。

設置者が日本国有鉄道九州総局となっているので、この0哩標が設置された1972年(昭和47年)当時は、まだ門司港駅に「九州総局」があったようです。

 

改札を出ます。

 

駅舎前に出てきました。

レトロな風貌の駅舎は重要文化財に指定されており、現役の駅舎では門司港駅舎と東京駅舎の二駅舎だけだそうです。

門司港駅は1891年(明治24年)に開業した鹿児島本線の起点駅で、関門トンネルが開通するまでは対岸の下関駅との間に関門連絡船が就航していて九州の鉄道の玄関口として賑わっていたそうです。

瀬戸大橋の開通により変わる前の宇野駅と被ってしまいます……

 

ちなみに……

現在の門司港駅は開業当時は門司駅だったようで、1942年(昭和17年関門トンネルの開通に伴って門司駅の名前は関門トンネル線が接続した旧大里《だいり》駅に使われ、現在の駅が門司駅から門司港駅に変わったそうです。

この後「九州鉄道記念館」に向かいます。

 

以降「九州鉄道記念館」に続きます。

 

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