一昨日の山陽新聞と、昨日の読売新聞にそれぞれ「醍醐桜」《だいござくら》が満開という記事が載っていました。例年からすれば少し早いような気がしますが今年は暖冬の影響で開花が早いのかも知れません。醍醐桜のある真庭市別所の麓にある真庭市佐引には「カタクリの群生地」があります。今迄の経験上カタクリの花が終わった頃から醍醐桜が見頃になるので今年はカタクリの花を見損ねたと思いつつ、樹齢1000年という醍醐桜を見に出掛けることにしました。
天気が良いのでバイクで出かけようと思いましたが、外に出てみると少し肌寒く外気温は昼過ぎで13℃。夜醍醐桜のライトアップも見るつもりなので帰り道冷え込むと嫌だなと思い車で出かけることにしました。
国道313号線から県道84号線に分かれ、備中川を渡った付近に醍醐桜の開花情報板があります。いつもは「8分咲き」とか「満開」とか出ていますが今日は「1時間」という表示です。平日なのに・・・。数年前に妻と休日に来た時にはやはり渋滞で1時間以上かかったこともありましたが、私一人の時には平日に訪れるので今迄渋滞したことはありませんでした。
真庭市佐引の「カタクリ群生地」に到着しました。ここまでは混雑もなくスムースに来ることが出来ました。
駐車場には3台程の車が駐車されていましたが人影が見えません。やはりカタクリの花は終りだろうかと思いつつも、少しでも花が残っていればラッキーかなと立ち寄ってみることにしました。
入口に設置されている仮設テントの「カタクリ食堂」も開いてなく、人の気配は全くありません・・・。
少し先にはカタクリについての説明看板があります。
なんと・・・。
予想だにしない展開です‼️
カタクリの花が満開です! それも斜面一面にです。
カタクリの花は早春の山里を最初に彩る花の一つです。
「カタクリの花は10時前後の天気の良い日でないと綺麗に咲きません」という説明看板がありましたが、今はもう14時過ぎ、今日はとてもラッキーだったようです。
日陰のまだ日の当たらない所では花は閉じたままですが、閉じている姿も何とも可憐で美しい!
日が当たると徐々に花が開き大きく反り返ります。開いたカタクリの花はとても綺麗です。
カタクリの花が山の斜面一面に咲き誇る姿は見ごたえがあります。
カタクリは種から長い年月をかけてようやく花を付けるそうです。
すらりと伸びた細い茎の先に咲くカタクリの花はメタボ系の私には羨ましい限りです。
可憐な中に優雅さを感じます。
まさに春を告げる山の妖精です。
淡い紫色の花びらを下向きに大きく広げながら咲く可憐な姿は沢山の人に愛されているのではないでしょうか?。
カタクリの花は種から花が咲くまでに7~8年程かかるといわれています。佐引地区では地元の方々が大切に管理してくださっていて毎年4月上旬から中旬頃に花を開きその可憐さや優雅さで私たちを楽しませてくれています。
カタクリの花について色々調べていて偶然解ったことですが、何と‼️‼️
カタクリは私の「誕生花」だったのです‼️
私は「誕生花」という言葉自体初耳でしたが、このことを知って今まで以上にとてもカタクリに愛着を感じてしまいました。
ブログのアイコンを「イワウチワ」から「カタクリ」に変えようかな⁉️
渋滞に捕まり動いたり止まったりを繰り返しながら40分程、やっと別所の集落が見えてきました。
左側に醍醐桜が見えてきました。
渋滞に巻き込まれてから1時間弱、やっと駐車場に到着することが出来ました。
駐車場から歩いていると左上に醍醐桜が見えてきました。
休憩所への入口付近からは菜花越に見えています。
岡山県指定天然記念物の石碑がありました。醍醐桜の周りを一周してみます。
西北西方向からはミツマタの花越に醍醐桜が見えます。ミツマタは枝が3つに枝分かれすることから名付けられたそうです。その樹皮は強い繊維質で和紙や紙幣などの原料にも使用されています。
西側から見た醍醐桜です。
醍醐桜の西側に「醍醐桜(2代目)」という看板が立てられた桜の木がありました。この桜は醍醐桜のクローン桜なのでしょうか?
南側から見た醍醐桜です。木の下に祠《ほこら》があり傍まで行く事が出来ます。
見事に満開です‼️
祠脇から見上げると、樹齢1000年の迫力を感じます。
薄いピンク色で花はソメイヨシノなどに比べかなり小ぶりです。
東側から見た様子です。
東北東方向からの様子です。
北北東からみた様子です。醍醐桜一周完了!
少し離れた高台から見た醍醐桜です。
同じ場所から見た2代目の醍醐桜です。
しっかりと醍醐桜を堪能したのでひとまず駐車場に戻ります。
のどかな山里に立つ醍醐桜は圧倒的な存在感を感じます。品種は彼岸桜の一種、アズマヒガンだそうで樹齢1000年、樹高18m、枝張20m、根本周囲9.2m、岡山県の天然記念物に指定されるとともに新日本名木百選にも選ばれているそうです。
言い伝えによれば、醍醐桜の名前の由来は1332年(元弘2年)後醍醐天皇が隠岐に流された際に立ち寄り、この桜の美しさを称賛されたことに由来しているそうです。その時称賛される程見事な桜であったと考えるなら樹齢1000年に説得力を感じます。
夜桜まで待つつもりでしたが日没まではまだまだ時間があるので、醍醐桜から程近い真庭市岩井畝《いわいうね》にある「岩井畝の大桜」に行ってみることにしました。
10分程で岩井畝の大桜に到着しました。
山間部にある小さな集落に岩井畝の大桜はあります。
こちらも満開です‼️。豪華絢爛というよりは、清楚な感じという表現の方が似合いそうな気がします。
花の色は醍醐桜よりも少し濃い感じで、花もとても綺麗です。
下から見上げると桜花が大空に広がっています。
桜の脇に祠がありました。
案内板によると、推定樹齢800年、樹高14m、枝張23m、目通り周囲5.5m、品種はアズマヒガンで平家の落ち武者が京都より苗を携え植えたと伝わっているそうです。醍醐桜とは対照的に訪れる方も少なくゆったりと桜を愛でることができました。
まだ日没までには早いようですが醍醐桜のライトアップを見に戻ります。一方通行の為一度佐引まで山を下山しなくてはなりません。分岐点で交通整理に当たっていたガードマンの方に伺うと、醍醐桜まではかなり混雑しているとのことです。また渋滞の中を登るのは嫌になり今回は夜桜は諦めて帰宅することにしました。
満開の「醍醐桜」や「岩井畝の大桜」、そして諦めていた「カタクリの花」などをしっかりと楽しむことが出来た一日でした。ライトアップは見ることが出来ず残念でしたが、出来れば近いうちに真庭郡新庄村にある「凱旋桜」にも行ってみたいと思っているので、その時都合が付けば今一度醍醐桜の夜桜を見に立ち寄りたいと思います。
話の流れで醍醐桜のライトアップ写真を期待させてしまったようなので、最後に・・・。
数年前に撮影したものですが、ライトアップされた「醍醐桜」をアップします。