高知駅弁と四万十の郷土料理の列車旅

振り返ってみれば一ヶ月以上ブログ更新をしていませんでした。12月下頃からコロナの影響で職場もてんてこ舞いで、不規則な勤務もあり年末年始勤務という多忙な日々を送っていました。今回は四連休で一日は人間ドック、残る三日間で気分転換に列車旅を楽しむことにしました。

最近駅弁を扱う駅が少なくなりましたが、高知駅には現在も駅弁があるようです。久しぶりに列車旅を楽しみながら、その駅弁と高知県西部の四万十地域の郷土料理をいただきに出掛けることにしました。

自宅近くの駅から瀬戸大橋線普通列車児島駅に到着しました。乗車するのは「特急南風1号」高知行きです。先頭車が停車する付近にはJR四国の乗務員が待たれていました。この児島駅JR西日本JR四国の境界駅になるためです。

乗車する「特急南風1号」が入線してきました。最近のヘッドマークはデジタル表示なのでなかなか上手く撮影できません……

座席は1号車4-A席です。

7時28分、列車は定刻に児島駅を発車しました。左車窓からは瀬戸内海の朝日が望めるようです。

櫃石島高架橋を走り抜けます。左車窓には櫃石島港と朝日が望めました。左側の座席に移動し瀬戸大橋からの展望を楽しみます。

瀬戸大橋を渡り番の州高架橋に入ると番の州工業地帯の展望が開けました。

四国側の玄関口宇多津駅に到着しました。この駅で高松から来た「しまんと3号」との連結作業が行われます。その連結の様子を見に行ってみます。
ホームでは作業員の方が到着を待たれていました。

高松駅始発の「しまんと3号」が入線してきました。

作業員の方が乗車され、連結作業の開始です。「南風1号」の車内から撮影しました。

車外に出て連結の様子を見てみます。

しまんと3号」がゆっくりと近付いています。

連結完了。

急いで車内に戻ります。

連結を終え7時48分宇多津駅を発車し、丸亀駅に停車後多度津駅に到着します。多度津駅のホーム脇には86型蒸気機関車が展示されていました。

予讃線から土讃線に別れ、まもなく琴平駅です。右車窓には「こんぴらさん」こと「金刀比羅宮」のお膝元にあるこんぴら温泉のホテルなどが見えてきました。

列車は讃岐山脈を越え「四国三郎」の異称を持つ吉野川を渡ります。
四国三郎」は、利根川の「坂東太郎」、筑後川の「筑紫次郎」の「三大暴れ川」といわれる三太郎の一つだそうです。

三好市池田町の町並みが見えてきました。

阿波池田駅に到着しました。向かいのホームには8時32分発徳島行き「特急剣山4号」が停車しています。

8時29分阿波池田駅を発車し小歩危駅を通過、しばらく進み吉野川を渡ります。この付近からは国指定の天然記念物や国指定名勝になっている「大歩危小歩危挟」の景観が楽しめる区間です。
ちょっと変わった名前の由来は「大股で歩くと危ないから大歩危」、「小股で歩いても危ないから小歩危」だそうです。

大歩危駅に停車しました。
この駅から「祖谷のかずら橋」に行くことができますが、路線バスの便は少ないようです。

アンパンマン号の「南風6号」がやって来ました。

行き違い後、両列車とも8時49分に発車します。

土佐山田駅の一つ手前にある「新改駅」です。
この駅は土讃線に二つあるスイッチバックの駅の一つで、JR四国内の通年営業駅の中では停車数が一番少ない駅だそうです。
以前車で撮影にこの駅の訪れましたが、細い道をくねくね上りたどり着いた記憶があります。

9時39分高知駅の1番ホームに到着しました。

高知駅から乗車する「あしずり1号」が入線してきました。

「あしずり1号」は「南風1号」が停車した向かいの2番ホームに停車しました。

撮影を終え乗車しますが、その前に……

今回のお目当て、駅弁を購入するためホームにある売店にやって来ました。
鯖寿司や田舎寿司、鰹の煮付けなどが入った「竜馬弁当」(1,050円)やアンパンマンの容器に入ったアンパンマン弁当二種類(1,250円、1,350円)、それに幕の内弁当や、今回楽しみにしていた「かつおたたき弁当」(1,300円)などなど……
帰りに土産に購入しようと営業時間を伺うと、15時13分発の「南風20号」が出発後には閉店されるそうなので駅弁の土産は諦めることにしました。

車内で食べる「かつおたたき弁当」を購入し「あしずり1号」に乗車、座席は1号車6-D席です。

高知駅を定刻9時53分に発車しました。早速購入した駅弁をいただきます。

蓋を開きます。

たたきに、ミニホタテ、巾着、しば漬けそれにご飯とシンプルですが、美味しそ~!
Simple is best.《シンプル・イズ・ベスト》、最高です!

大きく切られたカツオのたたきがド~ンと盛ってあります。

ミニホタテに巾着……

カツオのたたきは一切れが大きい!

さすが本場のカツオのたたき、とても美味しくいただきました。
ごちそうさまでした!

伊野駅を発車し「仁淀ブルー」といわれる高知県の清流の一つ仁淀川を渡ります。

車掌が来られた時最前列の1-D席が空いているようなので、席を変えていただきました。
しかし、前方の展望はいいのですが、足元が少し狭い……

左車窓には太平洋が見えています。

JR土讃線の終点窪川駅が見えてきました。

10時55分窪川駅に到着です。駅名標土佐くろしお鉄道のもののようです。
この駅から先はJR予土線第三セクター土佐くろしお鉄道に別れます。
JRの乗務員から土佐くろしお鉄道の乗務員に変わりました。土佐くろしお鉄道中村線宿毛線は「四万十くろしおライン」の愛称があるそうです。

10時57分窪川駅を発車し、5分ほど走るとJR予土線と分岐します。
ここは川奥信号場で左が予土線、右が土佐くろしお鉄道中村線になります。

分岐後列車はループ線に入ります。
この先列車は2kmほど続く長いトンネルに入り、半径350mほどのループ線で一気に40mほど下に出て来ました。

土佐佐賀駅を発車後、佐賀港沖に鹿島や佐賀港厳島防波堤の灯台が見えてきました。
この厳島防波堤には以前シマアジを釣りによく訪れていたものです。
ここから先は入野までは海岸線を走ります。

見事な海岸線が開けてきました。

水平線まで望め、瀬戸内海の景色とは全く違う雄大の景観です。

中村駅が見えてきました。

11時32分、中村駅の2番ホームに到着しました。

1番ホームの端のある喫煙スペースにやってきました。取り急ぎタバコタイムです。
作業員の方が先程乗ってきた「あしずり1号」の点検作業を行われているようです。

よく見ると、燃料補給をされていました。

気動車軽油で走るものなのです。

当たり前か……

駅前に出てきました。駅舎脇には「三郷沈下橋」の石柱とイメキャラの「はたっぴー」が置かれています。

その横にはレンタサイクルも置かれていました。
5時間以内1,000円、1時間延長毎に100円のようです。
レンタサイクルを借りて昼食に向かおうかと思いましたが、お腹を空かすため歩いて行くことにします。

土佐くろしお鉄道中村駅を後にします。

駅前の歩道にはアユのモニュメントがありました。

国道439号線を北に向かい土佐くろしお鉄道宿毛線の高架を潜ります。

中村駅から歩くこと1kmほど、この交差点を宿毛方面に左折します。

交差点から300m足らず、中村駅から20分足らずで昼食をいただく「季節料理 たにぐち」(四万十市中村大橋通)に到着しました。店は市街地の中心部、四万十市役所の斜め前になります。

暖簾を潜り店に入ります。

事前に連絡し「四万十の郷土料理コース」(4,950円)をお願いしていました。
最初に出てきたのは四万十川で捕れた「ゴリ」と「川エビ」です。

楽しみにしていた四万十の郷土料理をいただきます!

ゴリの稚魚の佃煮……
とても珍味でビールに合いそうです。

ハゼ科の仲間のゴリは川底に吸い付くように生息しているため、漁の時川底を削るように力強く網を引かなければならないことから、物事を強引に進める「ゴリ押し」の語源ともいわれているそうです。

川エビは、手が長いことから手長エビとも呼ばれているそうです。
食感がプリプリとしていて、とても旨い!
これもビールに合いそう……

塩たたきが出てきましたが、カツオが隠れてしまっています……

しかし下からは大きく切られたカツオのたたきが出てきました。
塩と柚子が絶妙な味加減を作り出し、ついつい箸が進んでしまいます。
しかしこのたたき、今まで高知市内で食べていた塩たたきとは別料理のような気がします。やはり同じ高知県でも本場の味は違う!

アオサの天ぷらが出てきました。
サクサクでこれまた絶品!
アオサの天ぷらははこの店が発祥だそうです。

次から次に出てきて、食べるのが大変です!

四万十川のアユの塩焼き……

ホタテの酢の物……

四万十川のウナギが出てきました。
予約時、「今は天然ものがなく、養殖になりますが……」と伺っていました。残念ですが仕方ありません。

しかし、見るからに美味しそ~!

皮は香ばしく身も弾力があり、甘めのタレとの相性もよく天然物にも引けを取らない味わいで、ついついご飯が進んでしまいます。

全て完食、とても美味しくいただくことができ、遠路食べに来た甲斐がありました。また機会を作って妻にも是非食べさせてあげたいと思います。

ごちそうさまでした!

食事を終え、大将とスタッフの可愛いお嬢さんを撮影させていただきました。

これから歩いて中村駅まで戻ります。

中村駅前まで戻ってきました。

駅前には、アユと戯れる男の子と、トンボでも捕まえるのか網を持った女の子の像がありました。

そういえば昔、子どもたちを連れて四万十川の河口にあるオートキャンプ場「とまろっと」にキャンプに来た時に「トンボ自然公園」に行った記憶が蘇りました。四万十市は多くの種類のトンボが生息しているようです。

中村駅のホームに戻ってきました。
これから、宿毛線で終点の宿毛へ向かいます。

3番ホームに停車中の13時30分中村駅始発、宿毛行き普通列車「大月町号」です。
宿毛線の車両は周辺市町村の名称が車両名になっているようです。

TKT8000型車両です。車体は防錆対策でステンレス仕様になっています。

13時30分、宿毛駅に向かい発車しました。

暫く走ると四万十川を渡ります。

中村駅を発車し30分程走ると、宿毛駅に到着です。

1番ホームに停車した「大月町号」と2番ホームに停車している「黒潮町号」です。

線路終端を示す車止標識があります。
宿毛には特に目的はなく、ただ終着駅に訪れてみたいと思い足を延ばしました。

駅の外に出てみます。

宿毛駅前の様子です。
バスターミナルや家電量販店、スーパー、ドラックストアーなどが建ち並んでいます。

駅舎端に来てみました。さすが終着駅、この先線路はありません……

駅舎に戻ります。

駅舎の一階には宿毛市観光協会や土産物店などのテナントが入っているようですが、今日は殆どの店舗が閉まっていました。

サンゴの土産物店が開いていたので立寄ってみました。

宿毛特産の海の宝石珊瑚の加工品が所狭しと並んでいます。
妻や母、息子の嫁に奮発してサンゴのストラップを土産に購入しました。

改札を抜けホームに向かいます。

次発の列車は2番ホームに停車中の「黒潮町号」です。

乗車します。

後方から見た前方側の車内の様子です。

一番前はベンチシートだったので、その後ろのボックス席に座ります。この席からは前方の展望も楽しめそうです。

14時34分宿毛駅を発車します。

中村駅が見えてきました。

中村駅に到着しました。
3番ホームには「土佐清水市号」が停車、1番ホームには次に乗り換える「あしずり12号」が停車していました。

1番ホームに移動し、ホーム端でしっかりとタバコの吸い溜めをして乗車します。

座席は1号車の1-D席です。

中村駅を定刻の15時10分に発車、雄大な太平洋の車窓を楽しみます。

瀬戸内に住んでいると、なかなか水平線を見ることはできません。

久しぶりに太平洋で釣りがしたい!

佐賀港厳島防波堤の灯台が見えてきました。そろそろ土佐佐賀駅です。
鹿島の左に見えている白い建物脇には「黒潮一番館」という地元で捕れた魚を使った料理が楽しめる店舗があります。以前訪れた時にはカツオ定食をいただき、土産に目の前で焼き上げたカツオのたたきを買って帰ったことを思い出しました。
またシマアジを釣りに来たい!

須崎付近には文旦畑が広がります。
シーズンになると国道沿いで多くの農家が文旦を売られていています。

高知城が見えてきたので、まもなく高知駅に到着します。

17時、高知駅の2番ホームに到着しました。3番ホームには窪川行き普通列車が停車していました。

「南風24号」には13分で接続されていますが、乗換前にホーム端にある喫煙場所でタバコタイムです。

1番ホームに停車している「南風24号」に乗車します。

座席は1号車の1-C席です。

17時13分、高知駅を発車しました。

太平洋から四国山脈讃岐山脈と越え、瀬戸大橋を通過しています。車内アナウンスはありませんでしたが、瀬戸大橋の説明がテロップ表示されていました。

まもなく児島駅に到着します。

19時18分、児島駅に到着し下車しました。乗務員もJR四国からJR西日本の方に交代されました。

私は「南風24号」をホームで見送り、次発の19時41分児島駅発のマリンライナーで帰路に就きます。

今日は久しぶりの列車旅で、美味しい駅弁や四万十の郷土料理をしっかりと楽しむことができました。また機会を作って列車旅を楽しみたいと思います。

 

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