職場の友人と久しぶりにツーリングに出掛ける事にしました。行先は岡山県北の真庭市で、今満開であろう「カタクリ」と「醍醐桜」それに「岩井畝の大桜」、昼食は友人お薦めの「豆腐料理」というコースです。
10時に岡山空港近くで待合せ、最初に真庭市佐引にある「カタクリの群生地」に向かいます。
真庭市美川で備中川を渡ると、醍醐桜の開花情報板があり「満開」との表示が出ていました。
備中川から10分程で「佐引カタクリ群生地」(真庭市佐引)に到着しました。今回は撮影する気満々で、標準ズームレンズ(EF-S18-135mm )と望遠ズームレンズ(DG OS HSM Contemporary 100-400mm)の2本を持参しています。
駐車場には10台程の車が止まっていました。
バイクを駐車場の隅に止め、カタクリを見に行きます。一昨年までテントで営業していた「カタクリ食堂」は駐車場脇の集会場で営業されているようです。
群生地に行くと、斜面一面に広がるカタクリが花を開いていました。年々生育場所が広くなっているような気がします。
カタクリはすらりと伸びた茎に、可憐な紫色の花を付けます。
その姿は、まさに山の妖精のようです。望遠レンズに交換して撮影しました。
紫色の花を下向きに開く姿は可憐という言葉が似合います。
可憐さと優雅さを兼ね備えている花のように思います。
園内を散策します。
カタクリの花は晴れていて、表面温度が17℃~20℃で開花し、夜や温度が達しない日は開花しないそうです。
カタクリの花は後方に強く反り返るのが特徴的です。花の雄しべや雌しべの周囲に濃い紫色のW形状の様な模様がありますが、この模様は虫を集めるための密標だと言われています。
カタクリの開花期間は僅か2週間程と短く、春の妖精(スプリング エフェメラル)と言われる由縁だそうです。
カタクリは地表に種が落ちてから7~8年と長い年月をかけて、やっと花を咲かすそうです。
しっかりとカタクリを堪能したので、これから醍醐桜に向かいます。麓の佐引から醍醐桜のある別所までは3km程の距離ですが…。
1km程進んだ「大勢坂」の石碑付近から渋滞が始まっていました。今日は平日なのに今迄にない程の渋滞です…。しかし今回はバイクなので、停車している車の脇を通過しながら登って行けます。
ちなみに、この「大勢坂」は旧登山道のようで、後醍醐天皇が隠岐島に配流される際に大勢で見送ったことに由来しているそうです。
バイクを置いて醍醐桜に向かいます。
休憩所から醍醐桜の間には菜花が植えられていますが、今年は菜花はまだ咲いていませんでした。
ミツマタの花も咲いていました。
ミツマタの花のアップです。ミツマタは和紙や紙幣の原料に使用されています。
西奥まで来ると、醍醐桜(右側)と、そのクローン桜の二代目醍醐桜(左側)を一緒に撮影することが出来ました。
醍醐桜の花はソメイヨシノに比べ少し小ぶりですが、とても綺麗なピンク色です。
東側から見た醍醐桜です。
北側から見た様子です。
醍醐桜の周りを一周したので、休憩所の方向に戻ります。
屋台も出ていました。
遊歩道コースを歩いてみます。
風情漂う山間の集落といった感じです。
最上部に醍醐桜と二代目醍醐桜、道路沿いにも桜が咲いています。車の渋滞も解消したようです。
散策路から望遠レンズで撮影した醍醐桜です。
同じく、望遠レンズで撮影した二代目醍醐桜です。
駐車場へ戻ります。
のどかな山里に立つ醍醐桜には圧倒的な存在感を感じます。品種は彼岸桜の一種、アズマヒガンだそうで、樹齢1000年、樹高18m、枝張20m、根本周囲9.2m、岡山県の天然記念物に指定されるとともに新日本名木百選にも選ばれているそうです。
この後「岩井畝の大桜」を見行きます。
醍醐桜から10分程で「岩井畝の大桜」に到着しました。山間の小さな集落に岩井畝の大桜はあります。
この桜は、推定樹齢800年、樹高14m、目通り周囲5.5m、品種はアズマヒガンだそうです。言い伝えによると、平家の落ち武者が京都より苗を持ち帰り、この場所に植えたのが始まりだそうです。
花の色は醍醐桜より少し濃い目の感じがします。
桜のたもとに祠が見え、その奥に椿の花も咲いているようです。
祠脇奥の椿の花と岩井畝の大桜の桜花です。
下から見上げると桜花が大空に広がっていて綺麗なのですが、生憎逆光で綺麗に写りません。
岩井畝の大桜のすぐ近くにカタクリの花が咲いていました。この場所にも何度も訪れていますが、今迄全く気付きませんでした。
そのカタクリと岩井畝の大桜です。
岩井畝の大桜の袂には綺麗な水仙が咲いていました。ストロボを使い露出を調整、多少ですがピンク色の花を撮影する事が出来ました。
この岩井畝の大桜は醍醐桜程の知名度が無いためなのか訪れる方も少なく、ゆったりと桜を愛でることができました。この後友人お奨めの「白寿庵」へ豆腐料理を食べに移動します。
時間は13時過ぎ、少し急がないと営業終了時間の14時に間に合いません。
真庭市久世に到着しました。「天領くせ桜まつり」の横断幕が張られ、桜祭りが行われているようですが、時間がないので桜並木を通り抜けるだけにします。
桜並木には提灯が並び、夜桜も楽しめそうです。食事後ゆっくり散策することにします。
13時45分、白寿庵(真庭市久世)に到着しました。まだ暖簾も出ていたのでセーフのようです。バイクを置いて店内に向かいます。
入口にメニュー看板がありました。限定10食「白寿庵の ゆば膳」を今回いただきますが、限定10食が少し気になるところです。
店内に入るとお客もスタッフも誰もいません。声をかけると、奥からスタッフの方が出てこられ「すいませんが今日の営業はもう終わりました」とのこと…。楽しみのしていたのに残念…。「ここの料理は美味しいと聞いて、岡山から来たのに残念です」と言うと、スタッフの方が一度奥に入られ、店主の方が出てこられました。「遠路せっかく来られたのに申し訳ありません。事前に電話をいたれば良かったのですが…。次回また来てください。今日はこれをお持ち帰りください。」と油揚げをいただきました。かえって気を遣わせてしまったようで、恐縮してしまいました。また機会を作って是非食べに行ってみたいと思います。
しかし時間は14時前、お腹もペコペコです。友人と相談して帰り道にある「みち停あさひ」(久米郡美咲町)で何か食べる事にしました。久世の桜並木は今回は諦めます。
「みち停あさひ」の到着しました。脇を流れる旭川の支流通谷川に、満開の桜の中を泳ぐ沢山の鯉のぼりが見えました。
桜の木々の奥に三休公園《みやすみこうえん》の桜が望めます。スタッフの方に伺うと、この「みち停あさひ」では食事はできないようです。友人が「三休公園に行けば展望も良く、桜も満開で、何か食べれるかも知れない」というので行ってみることにしました。
5分程で「三休公園」に到着しました。四輪車は駐車料金が必要なようですが、二輪車は無料でした。写真は第3駐車場からの展望です。沢山のツツジがあるようですが、少し早いようで殆どが未だ蕾のようです。しかし桜は満開で、少し霞んでいますが眼下に旭川も望めました。先程立寄った「みち停あさひ」でいただいたパンフレットを見ると、鯉のぼりが付近に「さくら茶屋」という施設があるようなので歩いて行ってみることにしました。
途中第2駐車場付近のツツジは綺麗な花を付け初めていました。
さくら茶屋に到着しました。「たまごかけごはん」の幟が立っています。美咲町の「玉子かけごはん」はかなり有名なので楽しみです。
メニューはカレーライス、各種うどん、おでん、コーヒーそれに玉子かけごはんがあるようです。しかし、ごはんが一杯、玉子1個だけで御代りは出来ず、それで400円は…。しかしお腹も空いているので「玉子かけごはん」をいただくことにしました。
テーブルにはアクリルパネルが置かれていました。
「玉子かけごはん」が出て来ました。
少し醤油を加え玉子をといて、ごはんにかけていただきま~す。
「たまごかけごはん」といえば、同じ美咲町にある「食堂かめっち」によく行っていました。その「食堂めっち」は昨年7月にリニューアルオープンし、炊きたてのたまごかけご飯を味わえる新セットメニュー(1,500円)が新たに登場したそうです。ただ今まで350円だった「たまごかけごはん」が500円になったそうで、たまごかけごはんで1,500や500円はちょっと高すぎると感じ、最近はすっかりご無沙汰しています。
お腹も落ち着き、園内を少し散策し帰路につくことにしました。途中空港近くで友人と別れ、それぞれ自宅に向かいました。
「白寿庵」で頂いた油揚げです。今夜の酒の肴でいただきます。
軽く焼いて醤油をかけずに、そのままでいただきました。香ばしくサクサクで、とても美味しく、酒に肴に最高の一品でした。
日中は20℃を越え少し暑く感じましたが、ツーリングには最高の天気でした。また、カタクリの花や醍醐桜、岩井畝の桜、更に久世の桜並木(少しだけでしたが…)など、しっかりと楽しめたツーリングでした。帰宅後友人から、帰宅した旨のメールが届き、近いうちに「白寿庵」に食べに行こう等書かれていました。また近いうちに新庄村の「凱旋桜」と「白寿庵のゆば善」のツーリングを企画したいと思います。