アッケシソウとシャコ料理、さらに少し足を伸ばして……

秋になり紅葉の季節の到来ですが岡山県ではちょっと意外な場所で紅葉が楽しむことが出来ます。その場所とは何と塩湿地帯の入江です。秋になるとこの塩湿地帯が真っ赤に紅葉します。そんな紅葉を楽しめる場所が岡山県の南西部にある浅口市寄島のアッケシランドです。三連休の今日、少し遅いかも知れませんが、もしかするとまだアッケシソウが楽しめるのではないかと思い立ち、浅口市のHPを確認してみると今年のアッケシソウ祭りは10月13日から22日までだったようです。アッケシソウ祭り中は入口のゲートが開いていてアッケシランド内の駐車場まで行くことが出来ますが終了後はゲートは閉鎖されています。しかしゲート前の駐車場に車を置き徒歩でなら園内を散策することが出来ます。駐車場から片道1km程を徒歩での移動になりますが、日頃からの運動不足の解消のためたまには歩いてみるのもいいと思います。

 

準備を終え8時50分頃自宅を出発します。

 

国道2号線から玉島笠岡道路、県道284号線、県道47号線と乗継ぎ浅口市寄島にやって来ました。右に三郎島、左には牡蠣筏の先に寄島一文字が見えています。昔玉島の友人たちとこの一文字に渡船で渡してもらいチヌ釣りによく訪れていました。

 

寄島市街地を走り抜けます。

 

早崎南交差点には⇦寄島園地、三郎島、アッケシソウ自生地の補助案内標識もあります。この交差点を左折します。

 

県道47号線から市道を1km程南下し三郎島にやって来ました。アッケシソウ自生地は直進の安内標識があります。道路は右カーブですが……

 

自宅から1時間程でアッケシランド入口ゲート前にある駐車場に到着しました。

 

入口ゲートは閉まっています。

 

ゲートには徒歩でアッケシランドへ行く場合の案内板が設置されていました。


堤防に上がり天端を歩きアッケシランドを目指します。

 

途中に階段があったので散策路に降りてきました。

 

アッケシランドのA地区に到着しました。スタッフの方の車なのでしょうか、アッケシソウ祭りの片付けに来られているのかテント脇に数台の車が停車していました。

 

おられたスタッフの方と話をしていると、今年のアッケシソウ祭りは一昨日迄でしたが、まだ十分楽しむことが出来ますよと言ってくださいました。

 

アッケシソウ(厚岸草)、またの名をサンゴソウ(珊瑚草)と言い、北海道網走市能取湖にある能取湖卯原内サンゴ草群落は日本最大級のサンゴ草の大規模群生地として特に有名です。

 

アッケシソウは名前のルーツでもある北海道の釧路市根室市の間に位置する厚岸郡厚岸町で1891年(明治24年)に厚岸湖の牡蠣島で初めて確認され、町名がそのまま名付けられた植物ですが、地盤沈下や湖岸の侵食により年々減少していて、厚岸湖でも最奥部に僅かに見られるだけになってきたそうです。

 

アッケシソウは北海道以外でも宮城県や瀬戸内海沿岸地域の塩田跡地で確認はされてはいたものの、そのほとんどが開発によって絶滅状態と言われています。今では本州で自生している場所はここ寄島だけだそうです。

寄島では1991年(平成3年)に寄島干拓地で生育しているのが確認されたものの当時は発表されなかったようで、2003年(平成15年)に寄島干拓地で群生地が確認され、翌年当時の浅口郡寄島町の天然記念物に指定、地域の方々により大切に保護育成され現在に至っているようです。

 

最近は寄島のアッケシソウ知名度が上がったためか、本家本元の厚岸町から議員団なども視察に来られているそうで、厚岸町の小学校と寄島の小学校もオンラインで交流が図られているようです。将来、厚岸町姉妹都市縁組にまで発展してくれたらいいのですがとスタッフの方が言っておられました。

 

珊瑚に似ていることからサンゴソウとも呼ばれることもあるようですが、正式名称はアッケシソウです。

 

アッケシソウは葉が無いように見えますが、茎の先が葉で肉質な円柱形の独特な形が特徴的な珍しい草木です。草高が15〜30cm程、一年草ヒユ科の草木だそうです。

 

まるで紅葉した木々を見ているようです。

 

アッケシソウ海浜植物で、海水の流入する塩湿地帯に生育し塩分に強い耐性を持つ植物だそうです。

 

A地区のアッケシソウをしっかりと楽しまさせていただいたので、スタッフの方にお礼を言って、500m程先にあるC地区へ向かうことにしました。

 

遊歩道の正面に標高249mの青佐山が見えています。山頂には青佐山城址があり、東中腹には1863年文久3年)に鴨方藩が海防のために築いた台場跡もあるようです。

 

A地区から200mほど進みE地区脇を通過します。今年もこの場所は立入禁止になっていました。もう少し頑張って300m程先にある木道が完備されているC地区まで進みます。

 

C地区の入口が見えてきました。さらに先にはD地区がありますが、D地区は開放されていないそうで、案内板にも×印がつけられていました。

 

C地区に入ります。

 

木道の先に真っ赤に色付いたアッケシソウが見えています。

 

木道を進みます。

 

塩湿地帯に広がるアッケシソウ

 

A地区で話を伺ったスタッフの方によると、2010年(平成22年)に岡山理科大学などのグループがここ寄島町、北海道、愛媛県香川県、韓国、それぞれで採取したアッケシソウのDNAを分析したところ、瀬戸内海沿岸のアッケシソウは北海道のものとはDNAの配列が違っていたようで、瀬戸内海沿岸のアッケシソウと韓国のアッケシソウの分析結果が同じだったそうです。韓国にルーツを持つアッケシソウが瀬戸内海に持ち込まれたのか、瀬戸内海にルーツを持つものが韓国に行ったのかは今もって不明だそうです。

 

ともあれ、素晴らしいアッケシソウが身近で楽しめることに感謝感謝です。

 

今回はCanonG3Xで撮影していますが、望遠600mmが大活躍しています。

 

木道の先端付近までやって来ました。一面紅いカーペットのように広がっているアッケシソウの群生は見事です。

 

very wonderful!

 

超ローアングルで撮影してみました。

しっかりとアッケシソウを楽しむことが出来たので駐車場に戻ることにします。

 

帰りは近くにあった階段を上り堤防の天端を進みます。

 

堤防の天端から見たA地区の全景です。

 

今年のアッケシソウの見納めです。また来年訪れてみたいと思います。

 

堤防の天端からは素晴らしい瀬戸内海の展望が楽しめます。

 

C地区から15分程で駐車場まで戻って来ました。

時計を見ると11時過ぎ、今日の昼食は笠岡市内で久しぶりにシャコ料理をいただこうと思います。

 

寄島にある環状交差点を走り抜けます。このような交差点はラウンドアバウトとも呼ばれ、信号機が不要で災害時や停電時などにも対応が可能で、信号機の交差点に比べ待ち時間が少なく、全方向からの車が速度を落しているので大きな事故の防止にもつながるなどメリットが大きいようです。10年程前の施行当時は7都府県に15か所だったものが、2024年3月には40都道府県が導入し161カ所まで増えてきたようです。

 

県道47号線の海岸沿いを快走します。

 

笠岡湾干拓地を抜け、やって来たのは笠岡市笠岡にあるシャコ料理店のシャコ丼の店です。

 

まだ時間が早いようで、私が一番乗りだったようです。

 

手書きのメニュー表です。

私はいつもの定番のシャコ丼定食をオーダーしました。

 

メニューの裏面です。

 

待つこと5分程で私がオーダーしたシャコ丼定食が出てきました。シャコ丼にシャコ天、シャコ酢、味噌汁、漬物が付いてシャコのフルコースが楽しめます。

 

シャコ丼の小……

 

シャコ酢……

 

シャコ天……

どれも美味しそう!

いただきま~す!

 

先ずはシャコ丼から…… 揚げたての大きなシャコが3匹、半熟状態の玉子の絡み具合が絶妙です。

 

シャコ天もいただきます。アツアツのシャコ天は玉ねぎの天ぷらと一緒に盛られていました。天つゆにつけていただきます。

 

シャコ酢はシャコと酢のバランスが良く、美味い!

さすがに味噌汁にはシャコは入っていませんでしたが……

シャコ丼定食は全ての料理が薄味で健康に配慮された料理のようですがとても美味しくいただくことができました。久しぶりのシャコ丼定食、ごちそうさまでした!

この後少し足を伸ばして、そろそろ出始めているミカンを買いに向かいます。

 

国道2号線を西進し福山市街地を抜け、松永バイパスを走ります。

 

松永バイパスから尾道バイパスに変わる高須JCTしまなみ海道に入ります。

 

本線から流出後、高須出口との分岐部を今治方面に進みます。

 

しまなみ海道に入りました。

 

尾道大橋出入口ICで流出し、旧尾道大橋を渡ります。

 

尾道大橋出入口ICのランプを走行中、妻から電話が入りましたが取り損ねたので旧尾道大橋の料金所跡地にある休憩場所に停車しました。

 

妻に電話中、ふと気付くと浄土寺が見えていました。

昔、学生の頃に尾道にはよく撮影に訪れていて、この浄土寺の多宝塔を配し尾道水道を挟んだ向島などの写真を撮影した記憶があります。

 

少し西方には西国寺や三重塔も見えています。

 

さらに西方には千光寺も望むことが出来ました。

休憩と撮影を終え出発します。

 

向島島内を反時計回りにしまなみ海道サイクリングコースを進みます。

 

岩小島に渡る向島大橋の手前をサイクリングされています。しまなみ海道を走り今治方面まで走られるのでしょうか?

 

ミカンの購入にやって来たのは尾道市向島にある山一楠青果です。ここは柑橘類の直売所で、後ろの倉庫が選果場になっています。向島には沢山の直売所があるようですが、尾道の友人たち一番のお勧めの直売所でシーズンになると毎年購入にやって来ていて、今年2月に友人と車で訪れましたが、バイクで訪れるのはご無沙汰です。

自宅からここまで約93km、昼食をいただいた笠岡から1時間20分程でした。

 

未だ出始めということで早生品種のミカンが一品種のみ大、中、小とネットに入れて並べられています。その隣には富有柿と渋抜きされた西条柿が並んでいました。ミカンも柿もどれも1ネット300円です。

 

私はミカンを5ネット、富有柿を1ネット購入、片側のサイドバックが一杯になりました。

飲み物で喉を潤し少し休憩した後、13時20分出発し帰路に就きます。

 

尾道大橋を渡りしまなみ海道に入ります。

 

福山市街地を抜け、県境付近から笠岡バイパスに入りました。笠岡市西大島新田の交差点付近は玉島笠岡道路の建設工事が行われています。当初は2025年(令和7年)の開通予定だったようですが今年6月、工事区間内で当初の想定を超える硬い岩盤があったようで開通が遅れるという報道がありました。この区間が開通すれば時間的にもかなり短縮され利便性が飛躍的に向上するため早期開通を願うばかりです。

 

県道47号線の海岸線を東進します。

 

寄島にある青佐鼻海岸で休憩です。

 

左側には午前中立寄ったアッケシランドがある寄島干拓地の堤防、その先に三郎島、その右側には三ツ山などの展望が楽しめます。

 

喉を潤し出発します。

 

16時前に帰宅しました。帰路の距離は91.4km、寄島での休憩を含め向島から2時間15分でした。

 

今回購入したミカンと柿です。1ネットが300円、6ネット購入したので1,800円でした。夕方妻が帰宅後一緒に近くのスーパーに買い物に出掛けた際、店頭では同じようなミカンが1ネット500円程で販売されていました。

今回は不意に思い立ってのツーリングだったので友人たちには声掛けせずソロツーリングでした。気温も24度前後と走っていると、とても気持ちよく最高のツーリングを楽しむことが出来ました。また昼食でいただいたシャコ料理、久しぶりにいただいたシャコ丼定食もとても美味しくいただくことが出来、さらに出始めたばかりのミカンをとても安く購入することが出来大満足の一日でした。11月には友人たちとツーリングに出掛けたいと思っているので、また計画を考えます。

 

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