海王丸と瀬戸芸アート

昨夜妻が仕事から帰宅後、宇野港に帆船が入港していてライトアップされていたと言うので出掛けてみることにしました。近くまで行くと日本丸海王丸のようです。第一突堤に接岸しているようなので全体が見える旧国道フェリーの発着場(玉野市宇野)付近に向かってみました。

国道フェリーの発着場の少し南から見た帆船です。宇野港第三突堤まで行きたかったのですが、侵入することが出来ず今回はこの場所から撮影しました。しかし船体全体が見えるのはいいのですがシルエットにしか見えないので場所を移動します。

宇野港第一突堤緑地(玉野市築港)にやって来ました。この場所は港の照明で綺麗に船体を見ることが出来ました。

帆船は海王丸でした。この船は独立行政法人海技教育機構の航海練習船の一隻です。姉妹船の日本丸と共に日本を代表する大型帆船で1989年(平成元年)に建造された二代目の海王丸になります。

航海の安全を願い取付けられている船首像は横笛を吹く女神です。ちなみに姉妹船の日本丸は手を合わせて祈る女神で、両船とも当初船首像は取付けられていませんでしたが、1985年(昭和60年)に二代目日本丸が建造された時に、日本丸海王丸それぞれに船首像が取り付けられたそうです。

帆船の特徴でもある船首から前方へ伸びている長いバウスプリットです。

総トン数約2,500t、全長約110 m、全幅約14 mと大型帆船のため、目一杯後方に下がり最大広角にしましたが全体は収まりきりません。

後方から見た海王丸です。

宇野港にフェリーが入港してきたので撮影しました。

ちなみに、独立行政法人海技教育機構の船員教育機関のスタートは、1939年(昭和14年)7月 、当時の逓信省海員養成所本科(一年制)の児島海員養成所を倉敷市児島に設置したのが始まりで、とても身近な場所がスタート地点だったようです。しかし1952年(昭和27年)に海員養成所が海員学校と名称変更され、1981年(昭和56年)に組織改革で海技大学校児島分校に、その後2009年(平成21年)に廃校となってしまいました。逓信省は現在の総務省国土交通省航空局、JP(日本郵政)、NTT(日本電信電話)の前身となる官庁でした。

宇野港周辺には瀬戸内芸術祭のアート作品が沢山あります。この作品は宇野港第一突堤緑地にある小沢敦志作「舟底の記憶 スクリュー」です。最初は鉄屑の山があるのかと思いましたが、近付いてみるとスクリューをモチーフにしたアート作品でした。

第一回目の芸術祭から設置されている淀川テクニック(柴田英昭)作「宇野のチヌ」です。海や湖から回収されたゴミや、漂流物などを使って作られたアート作品でカラフルさが目を引きます。

翌17日も私は休みだったので、一人バイクで日中の海王丸の撮影に出掛けてみることにしました。

昨夜は第三突堤までは入れませんでしたが、今回は違う道から入ることが出来ました。この場所からは第一突堤を横から眺めることが出来ます。バイクを入れて撮影しようと思っていましたが、釣りをされている方と話し込んでしまいバイクの撮影を忘れてしまいました。

昨夜撮影した場所付近です。

国道フェリーの発着場北側です。フェリー桟橋や建物は当時のまま残されています。

この場所からは海王丸を真正面から見ることが出来ました。この後第一突堤緑地に向かいます。

第一突堤にある産業振興ビル(玉野市築港)に到着しました。バイクを置き館内に入ると昔の宇野駅を再現したジオラマがありました。現在の宇野駅は左側の交番付近ではないかと思います。しかし、リアルに再現されていて懐かしい光景です。

当時の優等列車もホームに停車しています。一番右には玉野市営電鉄や左奥には宇野桟橋も再現されていました。

宇野桟橋の可動橋なども忠実に再現されています。余談になりますが、かつての宇野駅は四国への玄関口で、今の宇野駅からは想像出来ない程の賑わいでした。当時の宇野桟橋の盆や年末などの混雑ぶりは「マラソン桟橋」と異名が付くほどで、連絡船を下船した乗客が列車の座席を確保するために長い桟橋を猛ダッシュする光景がニュースなどでもよく取り上げられていました。

産業振興ビルの屋上展望台から見た海王丸です。この場所からだと全景を撮影することができました。

西側には直島や小豆島などに向かうフェリーが停泊していました。宇高連絡船国道フェリーは無くなりましたが、島々に向かうフェリーは健在です。

岸壁までやって来ました。

船首像も夜見るのと違った印象です。

船首から前方へ伸びているバウスプリットです。

帆船の象徴ともいえるマストです。

後方のデザイン……

後方からの全景です。

「宇野のチヌ」と「宇野のコチヌ」、後方に見える建物が産業振興ビルになります。

「宇野のコチヌ」は胴体の中をすり抜けるすべり台になっていました。

この「宇野のチヌ」は2018年頃だったと思いますが、JR西日本の「DISCOVER WEST 山陰せとうち編」のCMで仲間由紀恵と共演しています。

その「宇野のチヌ」と海王丸です。

「宇野のコチヌ」、「宇野のチヌ」と海王丸です。

少し小高い丘の上から撮影してみました。

「舟底の記憶 スクリュー」です。夜見るのと明るい昼間に見るのでは全く違う作品に思えます。

自転車の部品やカゴなどをスクリューに取付け、全体を黒く塗装されています。

「舟底の記憶 スクリュー」と海王丸です。

「瀬戸内芸術祭2022」は11月6日に閉幕しましたが作品はそのまま展示されています。昨夜と今日、昼夜に渡り海王丸と瀬戸芸のアートをしっかりと楽しむことが出来ました。宇野港周辺には他にも沢山のアート作品があるので時間を掛けてゆっくり楽しんでみるのもいいかも知れません。

 

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