ホタルの幼虫上陸2022

3月中頃から気になっていた天候ですが、なかなか気温が上昇せず雨らしい雨もない状況でした。ここ数日は気温も上昇傾向、そして今日は待望の雨のようです。昨日「明日の夜は沢山のホタルの上陸が期待出来そうですよ」とホタル先生から連絡をいただき、今夜今季初のホタル撮影に出掛ける事にしました。ホタル撮影と言っても今の時期、飛んでいるホタルではありません。水中にいたホタルの幼虫たちが地中に潜るため水中から陸へ石垣などの用水路の斜面を上る姿を撮影するためです。幼虫も成虫のように淡い光を放ちます。その幻想な光を放ちながら石垣を移動する光景は感動さえ覚えます。

朝から降り始めた雨でしたが職場から出た際には既に上がっていて、この後降雨もあまり期待出来そうにありませんが、風が出て乾燥しなければ大丈夫のようにも思います。

f:id:momotchi_blog:20220415091733j:plain18時30分、久しぶりに「蛍遊の水辺由加」(倉敷市児島由加)にやって来ました。桜は既に葉桜状態です。駐車場に車を置き撮影機材を持って、いつもの撮影ポイントに向かいます。

f:id:momotchi_blog:20220415091753j:plain屋形橋付近にやって来ました。水辺の石もしっかりと濡れているようなので期待が持てそうです。

f:id:momotchi_blog:20220415091821j:plain撮影ポイントを決め、早々に9000Dをセッティング、万一の雨対策で傘をセットしておきます。

f:id:momotchi_blog:20220415091839j:plainカメラの先の石垣を幼虫たちが上って行くはずです。

f:id:momotchi_blog:20220415091917j:plainもう1台持参したG7Xもセッティング完了、こちらも傘をセットし万全体制です。ホタル先生は18時頃には来られると言っておられましたが未だお見えになりません。時間も早いので屋形橋でタバコを吸いながら暗くなるまで待つ事にします。

9000Dは30mm(フルサイズ換算48mm)をセット、ISO400、F値は解放の1.4、露光時間10秒のインターバル撮影でノイズ除去解除、撮影途中で少し明るくなってきたのでISO200に変更しました。G7XはISO800、8.8mm(フルサイズ換算24mm)F値は解放の1.8、露光時間10秒、ノイズ除去弱め、やはり撮影途中でISO400に変更しました。G7Xにはインターバル撮影機能やレリーズ端子も無く、連写機能はあるもののシャッターを押したままでなければ連続撮影が出来ません。色々考えて連写設定にして輪ゴムをカメラに巻き付けシャッターを押さえるというアナグロで連続撮影しました。

19時20分頃ホタル先生が来られました。少し話をした後先生は少し下流にカメラをセッティング、19時40分頃「そろそろ光り出しますよ」と言われ私も撮影を開始します。ホタル先生はこの後調査に向われました。

20時頃ここでよく一緒になる方がお一人来られました。少し話をして9000Dの隣にセッティングされ撮影を開始されました。

f:id:momotchi_blog:20220415092516j:plain19時40分~20時45分頃までの間、9000Dで約300枚撮影した写真を比較明合成ソフトで仕上げた写真ですが… 1匹も写り込んでいません…

9000Dの前には全く幼虫が姿を見せてくれないので、途中園内の様子を見に行くとあちらこちらでホタルは上陸しているようです。20時40分頃まで辛抱しましたが相変わらず9000Dの前には全く幼虫は出て来ません… カメラの少し左側では数匹のホタルの幼虫が光っているので思い切ってカメラを移動する事にしました。私の隣で撮影されていた方も幼虫がアングルに入らないと対岸側に移動され、こちら側の石垣を上る幼虫を撮影されるようです。

f:id:momotchi_blog:20220415092225j:plainカメラを移動後20時50分~22時30分頃までの間、約500枚撮影し比較明合成ソフトで仕上げた写真です。予想以上に幼虫たちは動いてくれていましたが、石が少し乾燥して水気が無くなってきたのか途中の石の間に潜り込んでしまったようです。また雨の日にこの場所から上り始めるのではないでしょうか。今回は移動した甲斐があつて何とか撮影する事が出来ました。満足満足!

f:id:momotchi_blog:20220415092138j:plain19時30分~22時30分頃の間、G7Xで撮影した約570枚を比較明明合成ソフトで仕上げた写真です。輪ゴムをカメラに巻き付けてシャッターを押さえるため、途中輪ゴムの締め付け力不足からか気付くと撮影が中断している事が数度発生、撮影時間の割に撮影枚数が少ない結果となってしまいました。仕上がった写真は幼虫の数は少ないながら、ほぼ思っていたようの写真になり、こちらも満足です。

22時過ぎ、そろそろ引き上げようとホタル先生を探して下流へ向かいます。ホタル先生たちが散策路でライトを点けて何かされていました。

f:id:momotchi_blog:20220415092420j:plain何と… 幼虫が散策路の中央付近まで来ていました。私も一枚撮影させていただきました。暗闇で光るホタルや幼虫は幻想的でとても綺麗ですが、近くで見ると所詮昆虫… お世辞にも綺麗とか可愛いとかとは思えません…

ホタル先生の話による散策路の中央付近まで幼虫が上陸するケースは稀なようですが、場所によっては道路を越えたり、その先の水田の中まで移動し潜る事もあるそうです。しかしその多くが移動中に気付かれず車や人に踏まれたり、水田に潜った幼虫はトラクターなどでの田起こしで死んでしまう事も多いそうです。この幼虫も強制的に戻さずそのまま自然の成り行きに任せるそうです。少し可哀想な気もしますが、自然生態のまま人の手を添えず、ホタルの生命力や自然界の力を信じたいと思います。

この後カメラを撤収し私は先に引き上げる事にしました。ホタル先生たちは、まだしばらく観察を続けられるそうです。いつも思う事ですが、ホタル先生の研究熱心さには感心させられます。

 

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