なかなか収まる兆しも見えない新型コロナウイルス、感染はさらに急拡大し岡山には先月27日から3回目の緊急事態宣言が発令されました。9月2日からは秋雨前線が停滞し、西日本などでは雨が続き気温も上がらず秋の涼しささえ感じます。しかし、せっかくの休みも自宅で過ごす日々が続いています。
そんな中やっと雨も上がった今日、ツーリングがてら近回りを走ってみることにしました。行先は以前から気になっていた、京都の嵐山にある「竹林の小径」に似ていると言われている「長尾の竹林」と、「天空の鳥居」です。共に人出は少ないと思われる場所で、長尾の竹林には、ドラえもんの「どこでもドア」もあるようなので楽しみです。
先ずは「長尾の竹林」を目指します。国道30号線を下り秀天橋交差点で県道427号線に乗継、児島方面に向かいます。長尾交差点からは児島から来た県道62号線と重複区間となり玉野市玉方面を目指します。
天王池の手前の小さな三差路を「目池《めいけ》」方面へ右折します。坂道を下り少し進んで、狭い道を左折すると到着しました。この辺りには駐車場が無いようなので車で来ると一寸大変かも知れません…
「長尾の竹林」(玉野市長尾)の入口です。トトロが出迎えてくれました。
ヘメロカリスが綺麗な花を付けています。
竹林入口は二か所あり、片側には休憩用のベンチが置かれていました。
こんな注意書が貼られていました。この竹林は私有地のようです。
7月には山陽放送も取材に来られたようです。
左側のコースにピンク色の物体が… もしかして、と思い向かってみます。
噂の「どこでもドア」がありました。
扉を開き入ってみます。
その扉の先は…
変わっていません…
あっ! 扉を開ける前に、行きたい場所を言うのを忘れていました!
天王池の放水路沿いに進んで行ます。
少し進むと、急な坂道になりました。
坂道を上ると、天王池の展望が開けます。
さらに進むと、またもや「どこでもドア」がありました。このドアは開いたままになっていました。
この扉には「ドラえもんのどこでもドア」と貼り紙がありました。扉をきちんと閉めて進みます。
扉を抜け振り返ると「森のささやき」という看板があり、沢山の風鈴が吊り下げられていました。
風鈴の短冊には願い事を書くことが出来るようです。風鈴が奏でる微かな音色は心地良い空間を演出してくれています。
少し進むと、京都の嵐山に来たような風景が開けました。
規模は小さいながら、まさに「竹林の小径」です。
竹穂垣とその両脇に広がる竹林。
空を覆い隠すように竹林が整然と並んでいます。
竹林の小径をしっかりと楽しんだので、バイクに戻り「天空の鳥居」に向かう事にします。
途中、天王池が見えたので、撮影しました。堤防の奥に天王宮が見えています。
先程の竹林は天王宮の左奥辺りです。
天王池から県道62号線で奥玉を抜け、玉比咩神社交差点で左折し国道430号線を宇野駅方面に向かいます。
宇野駅手前で左折し県道22号線を進み、ハローワークの先で玉野高校の案内板に沿って左折、玉野高校、築港小学校の脇を抜けると第2の目的地「広昌山 観音寺」(玉野市築港)に到着しました。駐車場は左奥になるので三差路交差点を左折し駐車場へ向かいます。
駐車場入口からは天空の鳥居が見えています。
少しアップして撮影した天空の鳥居です。
観音寺本殿で参拝します。本殿の奥には天空の鳥居が見えています。
その鳥居を少しアップで撮影しました。
本殿脇には、こんな立て札が…
本殿の右奥に登山道がありました。天空の鳥居を目指し出発します。
途中、稲荷神社があったので、ここで安全祈願をしました。
早朝までの雨の影響で多少泥濘ではいますが、思っていた程の悪路では無いようです。
しばらく進むとイノシン避けの柵があり、一部が出入り出来るように開閉式になっていました。
その扉を開け中に入ります。忘れず扉はしっかりと閉めておきます。
今にも転げ落ちてきそうな大きな岩が見えてきました。
登山道は難なく登りやすい!
中腹にある「えびす神社」に到着しました。
ここで休憩がてらタバコタイムです。海に目をやると、直島を出港したフェリーボートが宇野港に向かって来ています。宇高航路廃航以降、直行便の宇野~高松航路は無くなり、瀬戸大橋かJR瀬戸大橋線でしか行き来する事が出来なくなってしまい、とても不便になりました。
余談になりますが、原付や自転車、牽引車などの高速道路を走行する事の出来ない車両は、宇野~直島~高松というコースで四国と行き来する事が出来ます。ただ… 直島での乗継時間と費用は多少掛かるようですが…
ちなみに、自転車または徒歩では費用が掛からずタダで四国に渡る方法があります。それはしまなみ海道を通るコースです。このコースでは、歩行者、自転車は無料で通行する事が出来、125cc以下の原付車両は有料となりますが、乗員含め片道500円で尾道~今治間を移動する事が出来ます。
※ 自転車の通行料金は、「しまなみサイクリングフリー」で、2022年3月31日まで無料通行が可能だそうです。
※ 自転車や原付などが通行可能な橋梁部や取付道は一般車両が通行するコースとは異なります。ICなどからの本線流入、本線走行は道交法違反となりますので走行ルートは事前に必ず確認してください。
こんな注意喚起の立て札がありました。
途中はボルダリングのような険しい道…
花崗岩や砂地で、とても滑ります…
自己責任でご参拝ください…
本殿脇にあった注意喚起よりかなり深刻の内容でした。
えびす神社でも、しっかりと安全祈願をしましたが…
ここから進んで行くようですが、さらにこんな注意喚起が…
立札には…
これより修行道 ‼️
危険 ‼️
命 ! 大切に !!!
英語でも「Danger」《危険》と記されていて、少し不安が頭の中を遮ります…
しかし、案内矢印やロープなども有り、えびす神社でも、しっかりと安全祈願をしているので勇気を持って進むことにします ‼️
矢印を頼りに…
勾配を登って行きます!
しっかりと矢印はありますが、かなりの段差もあります。さすが修行道です。
ほぼ垂直に近い登りですが、ロープを頼りに登って行きます。
天空の鳥居が見えてきました。
アップしてみると、その鳥居の傍で小鳥が羽を休めていました。
「ガンバレ」の応援メッセージに励まされ進みますが…
この岩を過ぎると矢印は見当たらず、どのように進めば良いのか分からなくなりました。見えている天空の鳥居を目指し、自分でルートを模索しながら進みます。
さらに勾配は続き足を滑らせながら登って行きます。
こんな勾配を登って来ました ‼️
その先にはさらなる勾配が待ち受けていましたが、幸いにもロープがありました。
この岩の上に天空の鳥居はあるようです。
何とか天空の鳥居の傍までやって来ました。天空の鳥居のある岩に上るための脚立が置かれていました。岩に這いつくばりながらよじ登ります。
あとひと跨ぎ!
なが~い足で、一跨ぎ? 天空の鳥居に無事到着しました。素晴らしい絶景が広がります。
恐る恐る鳥居の先端まで進んでみます。
鳥居から覗いた真下の様子です。コワッ~~~!
少し後ろに戻り、ここで景色を楽しみながら休憩します。
右手前から、観音寺、築港小学校とプール、玉野高校、オレンジ色の屋根の宇野中学校、その先に市街地が広がりさらに瀬戸内海の展望が開けています。
少しカメラを左に振ると、かつて四国への本州側の玄関口として賑わっていた宇野港や宇野駅、そして市街地が一望出来ます。はるか先の左奥にはキャペリンハットのような形をした八栗さん(五剣山)も顔を覗かせています。
その八栗さんをアップで撮影してみました。
さらに左に目をやると岡山県と香川県が陸上部で接する唯一の有人島である井島(玉野市石島と香川郡直島町)の先に小豆島も望めます。
宇野駅から電車が発車したようです。
しっかりと天空の鳥居からの展望を楽しませていただき大満足です。少し後方にある岩に登れば天空の鳥居と宇野市街地が一望できそうなので向かってみる事にしました。
天空の鳥居のある岩から降り、もう少し登ってみます。
少し登って上の岩から見た天空の鳥居です。これまた“絶景かな 絶景かな”です!
これから降っていきますが…
“行きはよいよい 帰りは怖い!”じゃ無いですが、かなりきつそうな下り勾配です。うっかり足を滑らせると滑り台の如く、一気に下まで滑り落ちそうです。
ロープをつたい慎重に降りて行きます。
細く急な斜面、左側に滑り落ちないようにゆっくりと下って行きます。
大きな岩を回ると前方に「えびす神社」が見えてきました。
えびす神社から先は気を遣わす降りる事が出来ました。
天空の鳥居まで撮影しながらという事もあってか30分近くかかって登りましたが、さすがに降りる時にはさほど時間はかからず無事下山を終え帰路に着きました。
少し大げさに書き過ぎたました。緊迫感は多少感じるとは思いますが充分に注意しながら登るのであれば、初心者でも天空の鳥居まで登ることは可能だと思います。しかしその時には運動靴などのしっかりとグリップの効くシューズを履き、長ズボンや手袋も必須だと思います。ただし、くれぐれも自己責任で…
私は10代の終わり頃から大山には毎年のように通い、今では通行禁止になっている大山弥山~天狗ヶ峰~ユートピア小屋経由で下山するコース、また岡山県の最高峰の後山や那岐山などに、かなりの頻度で通っていましたが、さすがに今では体力も落ちているようで、今回しみじみ感じてしまいました。
帰宅後に気付いたのですが、カメラの予備バッテリーが見当たりません。途中で落したようです。きっと天空の鳥居付近で岩をよじ登ったり、飛び移った際に落としたのではないかと思います。明日以降勤務もあるので探しに行けず気になります。今年買ったばかりのバッテリーだったのに…
また機会を作って妻にも、京都嵐山の「竹林の小径」のような竹林や、この壮大な景色を見せてあげたいと思います。しかし久しぶりの山歩きに明日以降足の痛みが心配です。