早いもので10月も終わりに近づき、そろそろ紅葉シーズンではないかと思い、蒜山高原から大山へ向かってみることにしました。途中、昨年この時期にヤマセミと遭遇した龍宮岩にも立ち寄ってみます。当初バイクでツーリングがてら出かけるつもりだしたが、先日汲んで帰った奥出雲の「延命水」も無くなっていたこともあり、妻から「出かけるついでに、どこかで美味しい湧水を汲んできて」と言われ、急遽車で出かけることにしました。
「龍宮岩」(真庭市神代)に到着しました。この場所には「鬼清水」という昔からの湧水や「神代の鬼の穴」という鍾乳洞もあります。
駐車場脇にある東屋です。周囲の木々は多少色付いているようです。
まずは前回見落とした「鬼清水」に行ってみるため遊歩道を歩きます。
遊歩道はコンクリート舗装されていて、歩きやすいですが・・・。
途中から舗装が途切れ、草の中を細い道が繋がっていました。その道を進むと・・・。
道が無くなりました。
その行き止まりのすぐ手前にそれらしき場所がありました。しかし案内板も何も無く、ここが「鬼清水」かどうかわかりませんが、他にそれらしき場所も見当たらないようなので、おそらくこの場所がそうだと思います。
が・・・。
残念ながらとても飲んでみようとは思えない状態でした。
仕方なく来た道を引き返し龍宮岩へ向かいます。
昨年ヤマセミに遭遇した場所ですが、さすがに柳の下にドジョウはいませんでした。
そのすぐ脇には小さな滝もありました。
龍宮岩は新庄川の流れが長い年月をかけて石灰岩を浸食させ様々な奇岩を創り出し、その光景がまさに龍宮を思わせることから名付けられたそうです。
沢山の奇岩があちらこちらにありました。
一度駐車場まで戻り、国道を「鬼の穴」に向かいます。案内板によると「照明設備あり」となっていますが、昨年立ち寄った際には照明設備は無かったように思うのですが・・・。
前回入洞した「鬼の穴」で、入り口に「鬼の穴 15m」という案内板があります。私はこの穴の奥行が15mと思っていましたが、"この先15m”と言う意味だったようです。
先程の案内板から15m進むと入口があり、ちゃんと案内柱もありました。
水路の下を潜り《くぐり》中に入ります。
しかし照明のスイッチが見当たりません。薄暗い洞内を少し進むと階段の手前に案内板があり、照明は自動点灯するそうです。ただし点灯時間は20分となっていて、消灯した場合一度入口まで戻って再度センサーが感知し点灯してから再入場してくださいと書いてありました。しかしタイムオーバーで入洞中で消灯してしまうと真っ黒になってしまい、無事入口まで戻ることが出来るかどうか・・・。
少し進むと照明が点灯しました。時計を確認して階段を登り入洞します。
洞窟の中を進むと、だんだん天井が低くなってきます。
そのまま進むと、少し広い場所に着きました。ここから先は進めそうにないので引き返すことにしました。
引き返す際洞内が二股に分かれていて奥に照明の明かりが見えたので行ってみることにしました。少し狭い下り坂で、足元に明かりが無く全く見えないので、ゆっくりと少しずつ進んでみます。その坂を下るとすぐ行き止まりになりました。
伝説によるとこの洞窟は、神庭の滝(真庭市神庭)にある洞窟と繋がっているそうです。まだ違うルートがあるのでしょうか?。今回入った一番奥までの距離は入口から50m程だったと思います。かなりゆっくり見ましたが所要時間は10分足らずでした。
龍宮岩を出発し旧道に入り美甘渓谷沿いに走りました。
国道181号線に戻り美甘方面に少し進んだところにある「首切トンネル」です。桜のシーズンにはトンネル周辺の斜面を埋め尽くすように沢山の桜が華やかに咲き誇ります。
今回は美甘《みかも》(真庭市美甘)の街中を走ってみます。ここは隣の新庄村と共に出雲街道の宿場町として発展した町並みが現在も残る旧宿場町だそうです。
「道の駅 がいせん桜 新庄宿」」(真庭郡新庄村)を通過し、国道181号線から分かれ県道58号線を北上、「野戸呂の水」を目指します。途中「五段滝」があり立ち寄ってみました。周囲の木々は紅葉し、滝を入れた良い写真が撮影できるかと期待しましたが、草が生い茂り滝は見えず残念ながら撮影することは出来ませんでした。
「五段滝」の少し先にある「野土路の水」《のとろの水》に到着しました。この湧水は昔この地を治めていた"美作勝山藩"の三浦の殿様も絶賛されたという銘水です。
中国山地の山深くに湧き出ているこの湧水は、美しい大自然の中でその恵を受けながら清らかな水を昏々と湧き出しています。
その湧水を汲んで帰ります。持参した容器にしっかりと自然の恵みをいただきました。
野土路トンネルを抜け蒜山高原側に出ました。蒜山ベアバレースキー場を過ぎ少し進むと左手に徳山神社があり、拝殿横の大きな紅葉《もみじ》と銀杏の木が見事に紅葉しているのが見えました。
紅葉の赤と銀杏の黄色のコントラストがとても綺麗です。
「休暇村蒜山高原」手前を大山方面に左折し「蒜山大山スカイライン」に入ります。
沿道のブナや紅葉の木々が色付いています。
その木々の間を爽快に走ります。
今回は平日なのでさほど通行量はありませんが、祝祭日には多くの車が列なる《つななる》のではないでしょうか。
登るにつれ木々の紅葉が増していくようです。
今回は車での走行ですが、この紅葉の中をバイクで走り抜けると、とてっも爽快なのではないでしょうか。
岡山県と鳥取県の県境に位置する「鬼女台《きめんだい》」(真庭市蒜山)に到着しました。今日は残念ながら大山や烏ヶ仙《からすがせん》は霞んでいて全く見ることが出来ませんが、遊歩道を歩いて展望台を目指してみます。
天候が良ければ、北の鳥取県側には名峰大山、南の岡山県側には蒜山三座(上蒜山、中蒜山、下蒜山)や蒜山高原に点在する家並みを一望することができます。またこの時期、早朝には蒜山盆地に壮大な雲海を見ることも出来る場所でもあります。
蒜山三座や皆ヶ山《みながせん》も少し霞んでいました。
ススキの中を進み展望デッキに到着しました。
蒜山三座が霞んでいるので今一つ絵になりません。
ススキは見事なのですが・・・。
大山や烏ヶ仙も今一つです。この後、御机《みつくえ》(日野郡江府町御机)の茅葺小屋や蒜山大山スカイライン脇の鍵掛峠、三の沢から大山北壁などの写真を撮影する予定でしたが肝心の大山が見えないため、今回は予定を変更し残念ですがここから引き返すことにしました。できれば今季今一度訪れてみたいと思います。