岡山県を始め大くの府県で5月14日に緊急事態宣言が解除され、大阪、京都、兵庫の2府1県においても5月21日に解除、岡山県内の小中学校なども21日から段階的に再開されることになりました。とは言えまだまだ安心は出来ません、未解除の関東地方の都県や北海道の解除にはもう少し時間が必要なようです。少なくとも完全終息には至っていないので今月一杯は三密を避け、県外への外出は控えたいと思います。
今日は平日でそんなに人出は多くはないと思いますが、三密が回避できる岡山県自然保護センター(和気郡和気町)にツーリングがてら今がシーズンのトキソウとハッチョウトンボを見に行く事にしました。
自然保護センターに到着しました。ここからはバイクを置いて徒歩での散策になります。
入口の階段を登って行くと「見上げてごらん! ヤマセミくんのお出迎え」の看板が・・・。
見上げるとゲートの上でヤマセミが出迎えてくれていました。
センター棟脇のタンチョウを放鳥している所からタンチョウ飼育施設を経由し湿生植物園に向かいます。
途中の遊歩道から見る田尻大池の対岸です。
花の広場付近にはササユリが自生していますが、時期が少し早いようです。
蕾は付いていますが開花はもう少し先のようです。ササユリは種子で繁殖し発芽から開花まで7年程かかると言われています。
葉や茎が笹に似ていることから名付けられたそうです。周囲には笹があり、なかなか見つけにくいです。
日本特産で日本を代表するユリですが、本州中部以北では見かけることの無い花のようです。高さが50cm~100cm程で開花すると薄いピンク色の花を付け、咲くととても目立つ綺麗な花です。
更に遊歩道を進みタンチョウが放鳥されている上池の奥へ向かいます。
放鳥しているタンチョウです。
一羽は抱卵しているようです。
一度立ち上り嘴《くちばし》で卵の位置を変えています。
一羽は池に入って食事中のようです。
スッと起き上り、辺りを見回しています。
池から出て羽繕い《はづくろい》を始めました。
走り出して・・・
大きく羽を広げ・・・
今にも飛び立ちそうです。
湿生植物園方向へ進むと、タンチョウ飼育施設があります。
飼育中のタンチョウの名前や性別、生まれた年が書かれていて、40羽ほどが飼育されているようです。
飼育ゲージの中には沢山のタンチョウがいました。
西側の湿生植物園に到着しました。トキソウが満開です‼️
綺麗なトキ色です。
トキソウは岡山では絶滅危惧Ⅱ類に指定されていて「岡山県自然保護条例」で採取が禁止されています。
高さは10cm~30cmで6月頃に開花し、花の色がトキ(朱鷺)の風切羽の色に似ていることが名前の由来だそうです。
東側の湿生植物園です。この湿原の目当てはハッチョウトンボです。
この湿原にも数輪ですがトキソウが咲いていました。
ハッチョウトンボ発見です‼️ 2匹もいました 。
日本一小さいと言われているハッチョウトンボです。時期的には少し早かったようですが、出逢うことが出来ました。
こちらにもいました!
ハッチョウトンボは体長が約2cm、羽長が約1.5cmと1円玉程の大きさです。日本一小さなトンボで、世界的に見ても最小部類のトンボです。
沢山のハッチョウトンボを見ることが出来、満足満足‼️
雄は羽化後1ヶ月弱で全体が鮮やかな赤になっていきます。
久しぶりの自然保護センターでしたが、今が満開のトキソウや少し時期が早かったようですがハッチョウトンボとも出逢うことが出来ました。タンチョウは相変わらす元気一杯で新型コロナなどどこ吹く風と言わんばかり!
ちなみに、タンチョウは北海道の釧路湿原が有名ですが、江戸時代頃までは岡山にもタンチョウが飛来していたらしく、日本三名園のひとつ後楽園に飛来したタンチョウを見て当時の岡山藩主池田綱政が和歌を読んだとの記録も残されているそうです。
タンチョウは明治時代には激減し大正時代には絶滅したとされていたそうですか、大正末期の1924年釧路湿原で数羽が確認され、1935年には特別天然記念物に指定、以降国や自治体による保護活動が行なわれるようになり、現在では生息数が国内で約1,500羽、世界全体で3,000羽弱と言われています。飼育されているタンチョウの数では、ここの自然保護センターが日本最大の数を飼育されているそうです。
今日の散策でもしっかりと歩くことが出来ました。多少なりとも日頃の運動不足の解消になったのではないかと思います。